バッハ/無伴奏チェロ組曲(オフェリー・ガイヤール)
(2010録音)



Amazon.co.jp : Cello Suites Nos.1-6

Tower@jp : Ophelie Gaillard/J.S.Bach: Cello Suites



昨日(6月2日)、チェロの発表会が終了いたしました!

私が弾いたのはバッハ/無伴奏チェロ組曲第1番から「アルマンド」と「クーラント」
300人収容のホール狭しとつめかけた30人ほどの聴衆の方々(ほとんど身内)を前に
時間が押してるなか、2曲ともリピート省略せず、思う存分弾かせてもらいました(10分近くかかったぜ)。
もう思い残すことはありません!

あ、もちろんミスはあそこにもここにも。
ありがちなことですが、危険箇所はどうにか乗り切りながら、
普段の練習で間違えたことのない安全地帯でありえないミスを連発。
それでもしれっとした顔でごまかして、どうにか最後まで行き着きました。

今回はニョウボが特別に骨を拾いに、じゃなかった聴きに来てくれて、ついでにビデオも撮ってくれました。

 しかし・・・観る勇気が出ません

なぜなら、「やった、うまく弾けた!」という美しい幻想が、いま私の頭の中で満開の花を咲かせているから。
ビデオを観てしまったら、現実を直視してしまったら、見るも無残に散ってしまうかもしれないではないですか!

 ああ、観たくない・・・。

 でも、観てみたい・・・。


さて、受験生が参考書を買い集めるように、バッハ「無伴奏チェロ組曲」のCDをあれこれ買い集めてきた最近の私。
どの演奏にもそれぞれ特徴があって飽きません。

最近買った中では、オフェリー・ガイヤールの新録音が出色。
この人、バリバリのバロック・チェロ奏者、弓はバロック弓、エンドピンは使いません(でもヴィブラートは時々かける)。
古い奏法で古楽器を弾きながら、とてもはつらつとしたみずみずしい演奏であり、きわめてロマンティックでもあります。

 無伴奏チェロ組曲第1番・プレリュード
 

2度目の録音ということもあってか、全体的にリラックスした雰囲気で、余分な力が入ってない感じ。
しかし決してユルイ演奏ではなく、一本筋が通ってます。
フレージングは感覚的かつ即興的、随所に自由な装飾音を加え、軽快なステップで走り抜けます。
フルニエやカザルスの端正な演奏に慣れていると違和感を感じるかもしれませんが、無邪気に音符と戯れるような演奏です。

 無伴奏チェロ組曲第3番・ジーグ
 

洗練された優美さと、素朴な飾り気のなさが同居した、たいへん素敵な無伴奏でした。



P.S. その後、勇気を出してビデオ観ました。
   演奏については、あまり多くを語りたくない私です。
   それにも増してショックだったのは、強奏時の自分の変顔と、
   うつむいた時に頭頂部の地肌がしっかり露出していたことでした。
   (ま、また減ってる・・・!)

 無伴奏チェロ組曲第6番・ガヴォット
 

(2013.6.3.)


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