バッハ/無伴奏チェロ組曲 全曲
(ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ・1955年)
(堤剛・2008年)

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バッハ/無伴奏チェロ組曲
じつは先日から「第3番」に取り掛かっています。

 「ということは第2番は卒業したの?」

と、思ってくださったそこのアナタ、


 ・・・そんなわけないじゃないですかあー!


「第2番」が難しく、なかなか弾けなくて、苦しまぎれに「第3番」魔手を延ばしたのが本音。

「第1番」から「第2番」に移った時は「仮釈放」って感じでしたが、「第2番」から「第3番」へは、「逃亡」です。
しかし当たり前ながら「第3番」は、「第2番」よりさらに難しいのです!
まったく自分で自分の首絞めてるなあ。

ところで「第3番」のプレリュードには、「親指ポジション」という技がはじめて登場します。
左手の親指の外側で弦を押さえるテクニックです。

 バッハ:無伴奏チェロ組曲第3番・プレリュード (親指ポジションは2分20秒あたりから)
 

なんだか「うまいヒト」っぽくてカッコイイので、喜んでここだけ練習しまくりまして(←子供か
左手の親指の外側が赤くなりました。 ちょっと痛いです。
シャーロック・ホームズが今の私の手を見たなら、

「見たまえワトソンくんこの男の左手の親指を。
 外側が赤くなっているだろう、これは親指ポジションのせいに違いないよ。
 つまりこの男はチェロを弾くのだね。
 しかし、まだ皮膚が厚くなってはいないところを見ると、 親指ポジションを始めたばかりの、ヘタッピイと思われる。
 僕のヴァイオリンと合奏するのは御免こうむりたいね」

と言うことでしょう。


さて、バッハ/無伴奏チェロ組曲のCD、お守り代わり(?)にいろいろ集めている今日この頃。
最近購入したのは・・・

まずは、1955年、27歳のムスティスラフ・ロストロポーヴィチによるライヴ。
剛毅で、覇気に満ち、エネルギッシュ。
筋骨たくましいアンチャンがチェロを背負って仁王立ちしているような演奏です。
さすがロストロ、唖然とするほどの上手さ。 ライヴならではの荒削りさもかえって魅力。
テンポは速めで、リピートもはしょっているところが多いので、比較的短時間(2時間)で全曲聴けてしまうのも助かる・・・?
なおモノラルですが、音は良いです。

ロストロポーヴィチはその後1991年にEMIに正式録音を残しますが、それは聴いたことがありません。
ぜひそのうちに。 (→聴きました!

 無伴奏チェロ組曲第1番よりメヌエット(このCDの演奏ではありません)
 

対照的なのが、日本チェロ界の重鎮・堤剛大先生の3回目の録音(2008年)。
懇切丁寧、優しく柔和、優美で洗練、ソフトでふくよか。
どこにも尖った所がなく、聴いているとアルファ波がダダ漏れします。
ただしナヨナヨしているのではありません、余分な力みがないのです。
50年に及ぶチェリスト人生が到達した至高の境地か。
仙人が桃源郷で微笑みながらチェロを弾いているような演奏です。
貫禄のスローテンポ、全曲で2時間半以上かかりますが、充実の2時間半と言うべきでしょう。

 無伴奏チェロ組曲第1番よりメヌエット
 

(2012.12.23.)

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