ヘンデル/ヴァイオリン・ソナタ全集
(アンドルー・マンゼ:vn リチャード・エガー:cembalo 1991録音)

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「ヘンデルのヴァイオリン・ソナタ」とされる曲は、現在9曲ありますが、そのうち5曲くらいは偽作と言われています。
半分以上偽物やないですか、なんじゃそりゃー!
じつはヘンデルの作品ってことにしとけば楽譜がよく売れるので、出版社が他人の曲にヘンデルの名をつけて出版したそうなんです。
18世紀はこういうことがよくあって、ヴィヴァルディやアルビノーニやハイドンにも似たような話があります。
ヘンデルもおおらかというか大雑把というか、とくに文句をつけなかったみたいだし、死後に出版された曲もあります。
そして現代でも真作かどうか研究者間で意見が分かれている曲もあるそうで、ああややこしい。
このCDは、「ヘンデルのヴァイオリン・ソナタと言われてるやつとりあえず全部入れときました、はいどうぞ」 な一枚。
アンドルー・マンゼとリチャード・エガーによるシャープで屈託のない演奏を聴いていると、真作とか偽作とかそんなの、
どうでもエガー!
という気持ちになってきます。
ソナタ ニ長調 HWV371 第2楽章
HWV371は、ヘンデルのヴァイオリン・ソナタ中もっとも有名でながらく真作とされてきましたが、
近年「やっぱり違うんじゃね?」と言われているいわくつきの曲。
のびやかで躍動的です、真作であってもなくても名曲です。
ソナタ ト短調 HWV364 第4楽章
HWV364は真作とされています。
第4楽章は優美なジーグで、冒頭から聴く者の耳をむんずと捕らえる魅力があります。
次の作品1の10は偽作とされていますが・・・、いや普通にいい曲ですよねこれ。
ソナタ イ長調 作品1の10 第1楽章
ではこの曲は・・・・いやもうどうでもエガー。
真作か偽作か興味のある方は御自分で調べてください。
ソナタ イ長調HWV361 第4楽章
マンゼのバロック・ヴァイオリンとエガーのチェンバロの二重奏なので、
チェロやガンバの通奏低音が入っている演奏に比べるとストレートでアグレッシブな印象。
もっと室内楽的で親密な演奏をお好みの方は、
ヴィオラ・ダ・ガンバとの三重奏になっている寺神戸亮のディスクがいいかもしれません(全曲盤ではないけど)。
ソナタ ニ長調 HWV371 第1&2楽章 (寺神戸亮)
(2026.02.01.)
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