ヘンデル/オラトリオ「メサイア」
(ホグウッド指揮/アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージック 1979録音)



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高松で谷山浩子を聴いた翌日、12月4日(日)は隣町へヘンデル「メサイア」演奏会に。
音楽漬けの週末となりました。
これは近所の大学の、年末の恒例行事。
私のチェロの先生も毎回出演しています。

日本では年末に「第九」を鑑賞する習慣がありますが、
欧米ではクリスマス前後にヘンデル「メサイア」バッハ「クリスマス・オラトリオ」が演奏されるんだとか。
それにならってここ数年日本でも12月の「メサイア」演奏会が増えているそうで、なんかハローウィンみたいですね。
もっとも私が行った演奏会は40年前から毎年行われている由緒ある催し、いわば筋金入りの「メサイア」です。

私はキリスト教徒ではないので、歌詞の内容はまったく心に入ってきませんが、
綺麗な曲がたくさんあり、美しいメロディとハーモニーだけでけっこう楽しいです。
とはいえ2時間を超える長丁場なので、しだいに眠くなります。
すると真ん中を過ぎたあたりで、有名な「ハレルヤ・コーラス」があり、ちょうど良い具合に目が覚めます。
バッハの受難曲ほど劇的でも重厚でもなく、メロディアスな曲が次々に現れては消えてゆく感じ。
受難曲がプログレッシヴ・ロックなら、「メサイア」はキャッチーな曲を並べたポップ・ミュージックのアルバムのよう。

 ハレルヤ・コーラス
 

家に帰ってあらためて聴いたのが、クリストファー・ホグウッド指揮のCD。
演奏者は少人数に抑えて軽やかな響き、女声合唱の代わりに児童合唱を起用しているのも特徴。
全体にテンポが速く、すっきりした仕上がりで、軽いと言えば軽いんですが、
控えめな音量でBGM的に流すとお洒落な「メサイア」ですね (←そういう用途があるかどうか不明)。

 ひとりのみどりごが生まれ
 

 神はわが魂を地獄に捨て置かず
 

ただし、この曲に壮麗さとか重厚さをお求めの向きにはおすすめできません。
そういうときは、リヒターとかの演奏がいいんじゃないかと思うよ!(←聴いたことないのでテキトー)。

(2016.12.10.)


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