BAND-MAID/Just Bring It
(2017)
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親分:BAND-MAIDのお給仕(ライヴ)に帰宅(参加)してきたぞ!
ガラッ八:バンドエイド? また包丁で指でも切ったんでやんすか〜?
親分:バンドエイドじゃなくてBAND-MAID。メイド衣裳の5人組ガールズバンドだが、聴いてびっくりゴリゴリギンギンのハードロックだ。
お給仕(ライヴ)では、ほとんどMCなしでたたみかけるように20曲以上を演奏、「私たちの音をひたすら聴け!」と言わんばかりの男前なライヴだった。
ガラッ八:メイドなのに男前って・・・・・・ でも親分こないだ「もうスタンディングのライヴはきつい」って泣き入れてましたよね。
親分:泣いてなんかいないもんっ!
まあきついのは本当だが・・・。 そのうえ今回はけっこう跳ねたもんで、まだふくらはぎが・・・。 あと耳がちょっとわんわんいって・・・。
ガラッ八:そういうのを「年寄りの冷麦」と言うでやんす。
親分:どう突っ込めばいいのか困惑するレベルのボケだ・・・。
"Just Bring It"は、2017年1月に出たメジャー・ファースト・フルアルバム。
ファーストといっても、過去にミニアルバムは何枚か出している。
そして1作ごとに確実に成長していて、今回はほとんどが自作曲になっている。
ガラッ八:これまでは自作じゃなかったんで?
親分:基本的に外部コンポーザーに依頼していたが、前のミニアルバム"Brand New Maid"(2016)に、はじめて小鳩ミクの作詞曲3曲と、
ミク作詞・BAND-MAID作曲のオリジナル曲”alone"を収録。
親分:これが評判良かったのか、"Just Bring It"では13曲中11曲まで自作曲だ。
しかもこれまでと比べても遜色ないというか、むしろ自作のほうがレベル高いんじゃないかと思うくらい。
ガラッ八:そりゃただのメイドじゃないっすねー。
親分:歌詞を書いているのは実質的リーダーでサイドギター&サブヴォーカルの小鳩ミク。
メイド服にツインテール、語尾に「〜ぽ」をつけて喋る不思議ちゃんだが、甘ったるいラブソングは書かない。
何かに反抗しているような、やり場のない怒りをぶつけるような、焦燥感でひりひりした歌詞が多い。
ガラッ八:へ〜、鳩は見かけによらないでやんす。
親分:まあ下積み長かったみたいだし、今もバンドを軌道に乗せるために日々頑張ってるんだろう。
プロ意識の強い、クレヴァーな人だと思うぞ。
そもそもロック・ミュージックの原点は既存の価値観に対する反抗だから、BAND-MAIDの歌詞はロックの王道なのかもしれん。
YOLO (You Only Live Once)
夢や希望 挫折を知って 積み重ねることが
自分の存在価値を高めるストーリー
抗う自分を誇れ
消えない魔法を描くんだ 誰にも邪魔なんてされないよう
強く思い願う日々
夜が明けてゆく
Ta-ta for now 朝焼けに照らされたその先へ
此れからがスタート
ガラッ八:「抗う自分を誇れ」・・・・・・たしかに男前な歌詞でやんす。
でも、女の子ウケは悪いかもしれやせんね〜。
親分:反抗的な歌詞に、重くてぶっといハードロック・サウンド、のわりにキャッチーなメロディ、しかも演奏するのがメイド娘、でもってテクニックはキレキレという、ギャップというかカオスが魅力的だ。
作曲は"BAND-MAID"とクレジットされているが、実質的にはKANAMI(リードギター)が主導している。
3歳から習い始めたピアノを今も続けているそうで、どうやら良家のお嬢様っぽいが、とにかくメロディ・センスは抜群だ。
親分:曲の展開は複雑で、たとえばアルバムラストを飾る"Secret My Lips"では、
Aメロ→Bメロ→Cメロ(サビ)を2回繰り返してからギターソロ、そのあと急にテンポを落としてバラード風のブリッジ(Dメロ)、
サビをもう1回歌ったあと、全く新しいメロディ(Eメロ)を提示して唐突に終わるという構造になっている。
ガラッ八:わ、わけわからないでやんす〜。
親分:まあ聴いてみなよ。
ガラッ八:うーん、メロディはキャッチーだけど、確かに複雑で分かりにくいでやんす。
そのうちソナタ形式の曲でも作りそうな勢いですね。
とにかくなんかひっかかるでやんす、もう一回聴くでやんす。
親分:そうそう、1回聴いただけではよくわからなくて繰り返し聴いてしまい、気がついたときにはBAND-MAIDの術中にはまっているというわけだ。
ガラッ八:くノ一ですかい!
ところでアルバムタイトルの"Just Bring It"って、どういう意味なんで?
親分:「かかってきなさい!」って意味だな・
ガラッ八:ひやあ〜、やっぱり男前でやんす。
親分:なお2017年7月に出たシングル、Daydreaming/Choose Meは、ちょっとだけポップで、より聴きやすくなっている。
このバンド、現在進行形で進歩し続けているぞ。
(2017.11.19.)
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