イギリスのヴァージナル音楽
ソフィー・イエーツ:ヴァージナル 1995年)



Amazon : English Virginals Music


近所でヴァ―ジナルの演奏会がありました。
四国の片田舎でそんなオシャレな催しなんて珍しい!
ニョウボとふたり、自転車をギコギコ漕いで駆け付けました(←田舎臭い)。

え、「ヴァージナルって、それ何じゃ」って?

 ヴァージナルとは簡単に言うと「小型のチェンバロ」であります。

チェンバロが基本的に王侯貴族の持ち物であり、持ち主が自分で弾くというよりはお抱え音楽家に弾かせるものだったのに対し、
ヴァージナルは富裕な市民階級が自宅で弾いて楽しむ楽器であり、17世紀にオランダ・イギリスで流行しました。
つまり「家庭用チェンバロ」「普及型チェンバロ」と言えます。
形も四角形で場所をとらず、ちょうどグランドピアノに対するアップライトピアノみたいな位置づけでしょうか。

 

なおフェルメール(1632〜75)にはヴァージナルを描いた絵が3点あります。

弾いているのがどれも若い女性であるところからして、「嫁入り前の娘さんの習い事」でもあったのかもしれません。
一昔前の日本でいえば、「お琴」みたいな感じでしょうか(よく知りませんが)。

演奏会のほうは「フェルメール時代の音楽」ってことでオランダのスウェーリンク(1562〜1621)の曲がメインでした。
ヴァージナルを生で聴くのは初めてでしたが、メカニズムはチェンバロと同じなので基本的にはチェンバロと同じ音。
ただし音域はチェンバロが5オクターブくらいなのに対し、せいぜい4オクターブとやや狭いです。

家に帰ってもヴァージナルのCDを聴こうと思い取り出したのがこの一枚。

 イギリスのヴァージナル音楽

シャンドス・レーベルの看板チェンバリスト ソフィー・イエーツの初期の録音であり、チェンバロでなくヴァージナルを弾いています(同じ音色ですけど)。
収録曲はバード、ダウランド、ギボンズなど、当然ながらイギリスの作曲家ばかり。
オランダのスウェーリンクに負けじと頑張っております。
イエーツの演奏はミヤビでふくよかな上品系、残響多めの録音とあいまって心地良く聴けます。
スケールの大きさや大胆な表現はありませんが、こうした家庭的な小品にはぴったりだと思います。

 ギボンズ/ファンタジア
 

 トムキンズ/バラフォスタスの夢
 

(2019.12.1.)


その他の「ソフィー・イエーツ」の記事
 イェーツ(ソフィー)
 バッハ/ヴィヴァルディの協奏曲からの編曲集(ソフィー・イェーツ)
 ヘンデル/ハープシコード組曲(ソフィー・イエーツ)
 ラモー/クラヴサン曲全集(演奏:ソフィー・イェーツ)
 バッハ(ヨハン・クリスチャン)/ソナタ集 作品5
 イエーツ( ソフィー)/想像力の喜び〜18世紀イギリスのチェンバロ作品集

「音楽の感想小屋」へ

「更新履歴」へ

「整理戸棚 (索引)」へ

HOMEへ


「いろりばた(掲示板)」へ

コメントはこちらにどうぞ