ラター/古風な組曲
グラス/ハープシコード協奏曲
フランセ/クラヴサン協奏曲
(クリストファー・D・ルイス:ハープシコード
ケヴィン・マロン指揮 ウエストサイド室内管弦楽団)



Amazon.co.jp : グラス, ラター, フランセ:ハープシコード協奏曲集

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Tower@jp : Glass, Rutter, Francaix: Harpsichord Concertos


大好きな曲である、ジャン・フランセ(1912〜1997)のハープシコード協奏曲(クラヴサン協奏曲)(1959)の新録音が出ました!
しかもナクソス
安くて入手が簡単です!
ジャケットはセンスないけど (←ひと言多い)

 ちなみに余計なお世話ながら、ハープシコード(独・英)=クラヴサン(仏)=チェンバロ(伊) という公式が成り立つことは皆様ご存知でしょうか。

フランセ/クラヴサン協奏曲は、かつて作曲者独奏による録音がWERGOから出ていましたが、やや入手困難みたい。
それ以外に録音はなかったんじゃ・・・?
なので、新録音はありがたいかぎり。

この曲、ホントに大好きでして。
どのくらい好きかというと、「おにせんクラッシュ」には負けるけど、「ハッピーターン」には勝ってるくらいかな(←なにと比べている?)
軽妙で、洒落ていて、機知にとみ、洗練されていてファンタジック。
聴いていると幸せな気分になります。

 第1楽章 トッカータT (なんともはや小洒落たオープニングです)
 

 第2楽章 トッカータU (このまま恋愛映画のテーマ曲として使えそう)
 

 第4楽章 メヌエット (ハープシコードとフルートが夢の中で対話しているような・・・)
 

独奏者のクリストファー・D・ルイスは実に達者な演奏で、作曲者自身の録音に一歩も引けをとっていません。
指揮者のケヴィン・マロンはアレイディア・アンサンブルを率い、マルカントワーヌ・シャルパンティエの「真夜中のミサ」などをナクソスに録音している名指揮者。
彼のサルパンティーじゃなかったシャルパンティエはどれも素晴らしいのですが、現代ものでも、持ち味の優しく温かみのある演奏を聴かせてくれます。

このCD、5枚くらい買ってご近所にお配りしたいほどです!(しませんけど)


ほかの曲については簡単に。

ジョン・ラター/古風な組曲は、フルートと弦楽とハープシコードのための作品。
一昔前のフランスの映画音楽を思わせる、ひたすらキレイキレイな曲です。
キレイなんですが、ちょっとくらい現代的なテイストを盛り込んでも良かったんじゃ・・・。

 第1曲 前奏曲
 

フィリップ・グラス/ハープシコード協奏曲は、いつものグラス、いつものミニマムです。
安心して聴けますが、「ヴァイオリン協奏曲」とそっくりです。
というかヴァイオリン協奏曲を編曲したのかと思いましたよ。
悪い曲ではないんですけど・・・。

 第1楽章
 

(2013.10.11.)


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