フランセ/オーボエと管弦楽のための「花時計」 ほか
(ラヨシュ・レンチェシュ:オーボエ ウリ・セーガル指揮 シュトゥットガルト南西ドイツ放送交響楽団)



Amazon.co.jp : フランセ:花時計/イングリッシュ・ホルン、ヴァイオリン、ヴィオラとチェロのため の四重奏曲 他

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5月です。
初夏です。

 ♪せまる〜、初夏〜!

であります。

しかしながら、早くも最高気温が30℃を超えたりしてます。
初夏を通り越して、いきなり真夏になってしまったみたいです。
地球温暖化の足音が聞こえるようです。

ならば温暖化に対抗して、初夏にふさわしい音楽を。
ジャン・フランセ Jean Francaix(1912〜1997)の、オーボエと管弦楽のための「花時計」"L'horloge de Flore"(1959)です。

「花時計」というと、公園などにある、まあるい花壇の上ででっかい時計の針が回っているものを連想します。

  

しかしフランセがこの曲で描いたのは「リンネの花時計」
分類学の父・カール・リンネ(1707〜1778)が考案した、異なる時刻に花を咲かせる植物を組み合わせて円形の花壇を作り、 咲いている花によって時刻を告げるというもの。
風雅の極みではありますが、実用性はほぼゼロ?
花に関する知識がないと、時刻はおろか時計であることすら理解できないことでしょう。

私なんて、我が家の庭に咲いてる花の名前すら知りません。
ニョウボに訊けば教えてくれるでしょうが、「そんなことも知らないの!」と怒られそうで訊けません。
まあ私は「花時計」はダメでも、性能の良い「腹時計」を持ってますからね、負けないぞっ!(←何の勝負だよ)

 

えーと、なんの話でしたっけ?
そうそう、ジャン・フランセ「花時計」でした。
明らかに「オーボエ協奏曲」なのに、わざわざ「花時計」なんて名前を付けるところがこの人らしくて好き
(フランセにはほかにも、「恋人たちのたそがれ」「5人の少女の肖像」「夜の令嬢」など、洒落たタイトルの曲があります)。
全部で15分ほど、花の名前がついた7つの曲からなり、お洒落で優雅でちょっと気取った香りがたまりません。

 第1曲・ヘビイチゴ、第2曲・カタナンセ、第3曲・アザミ、第4曲・ジャスミン、第5曲・ベラドンナ、第6曲・ゼラニウム、第7曲・ナデシコ。

「ヘビイチゴの花」といわれても私には、蛇がイチゴを丸呑みにした姿しか思い浮かびませんが(←それ花じゃないし)、
音楽そのものを楽しむには特に問題ありません。

 

じつに平和で綺麗で、何の悩みもなさそうな音楽です。
しかし、「前衛にあらずんば現代作曲家にあらず」と言われた20世紀に、
こういう親しみやすいクラシックを作り続け、無調や十二音音楽には目もくれなかったフランセさん、
じつはかなり気骨のある人だったのではないでしょうか。
軽いタッチの音楽ですが、強い意志に裏付けられた「強靭な軽さ」を味わいたいものです。

(2016.05.25.)


過去にご紹介したジャン・フランセの作品。
          ↓
 フランセ/クラヴサン協奏曲 ほか(フランセ独奏)

 フランセ/ハープシコード協奏曲(クラヴサン協奏曲)ほか(クリストファー・ルイス独奏)

 フランセ/弦楽のための作品集



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