ショスタコーヴィチ/交響曲全集
ルドルフ・バルシャイ指揮/WDR交響楽団
(ブリリアント・クラシックス 6324




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Tower@jp : Shostakovich: Complete Symphonies


驚異の廉価盤レーベル、ブリリアント・クラシックスが、今年2月に発売した、ショスタコーヴィチの交響曲全集
録音は1992年から98年で、音はとても良いです。 デジタル・ライヴ・レコーディングらしいです。
11枚組ですが、驚くほどの廉価です。 私は、クラシック山蓄の通信販売で買いました。
買ったのは2ヶ月以上前ですが、なかなか全部聴けなくて、今ごろ感想をアップしてます。

指揮者のルドルフ・バルシャイは、ショスタコーヴィチと親交があり、
ショスタコの弦楽四重奏曲第8番を弦楽合奏に編曲したり、
交響曲第14番「死者の歌」の初演を指揮したりしてます。
ショスタコーヴィチの死後、西側に亡命し、以後指揮者として着実にキャリアを積んできた人です。

そういう人が、満を持してリリースしたショスタコ全集ですから、
さぞ主張の強い、情念こもりまくりの、ねばつき系演奏だろうと思ったらさにあらず、
むしろショスタコーヴィチの交響曲演奏としては、あっさりタイプに分類したくなります。
音楽は見通しよく、さくさく流れてゆき、聴き疲れしません。
「私の交響曲は墓碑銘である」とは、ショスタコーヴィチの有名な言葉ですが、
バルシャイの演奏は、作品のそうした面をことさらに強調せず、
純粋に音楽として鳴らすことで、かえって作曲者の意図を忠実に実現しているように思えます。

オーケストラがまた、とっても上手です。
ショスタコの交響曲全集には、ここを聴けばオケのレベルがわかるといわれる、有名な難所がいくつかあります。
たとえば第4番第1楽章の580小節からのフーガ(CDのタイミングとしては15分45秒から)、
この嵐のようなフーガを完璧に弾ききるのは至難の業ですが、ここで聴かれる一糸乱れぬアンサンブルは鳥肌もの。
あと、第6番の第2,3楽章とか、第10番の第2楽章といった、
急速系超絶技巧楽章では、ほとんど爽快といいたいほど見事な演奏を聴かせてくれます。
もちろん緩徐楽章も美しく響きます。 第5番第3楽章のロマンティックな表現、好みです。
あと第9番や第1番で見せるユーモラスな表情も決まってます。

このWDR交響楽団というオケ、実はケルン放送交響楽団と同じ団体だとか。
高性能のスポーツカーみたいなオーケストラですね。

ともかく、これは素晴らしい全集です。
これ持っとけばもう、ショスタコーヴィチの交響曲のCDは一生買わなくていいと思いますね。
(でもたぶんまた買っちゃうんですが・・・)

(02.6.30.記)

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