ショスタコーヴィチ/室内交響曲集(全5曲 2枚組)
(ルドルフ・バルシャイ指揮 ミラノ・ジュセッペ・ヴェルディ交響楽団)
(ブリリアント・クラシックス)



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Tower@jp :ショスタコーヴィチ/室内交響曲集


ショスタコーヴィチ:室内交響曲 作品110a より

昨年、2006年は、ドミトリ・ショスタコーヴィチ(1906〜1975)の生誕100年で、それなりに盛り上がったようです。
それなりで良かったと思います。
ショスタコーヴィチのCDが飛ぶように売れてオリコンチャートにランクインしたり、
女子高生の携帯の待ち受け画面がショスタコーヴィチの顔写真だったり、
着メロが「D−S−C−H」だったりしたら変ですから・・・って、ありえるかいそんな事!!
そもそも、ショスタコがもてはやされる時代、というのはあまり良くない気がします。
暗くて不穏なものを含んだ音楽。 ひっそりこっそり聴いてこそショスタコーヴィチ。
とくにこの人の交響曲には、廃墟と化した市街を重戦車が突き進んでいくような、怖いイメージがつきまといます。
ただ、一見「おおっ、重戦車!」と思わせて、近くに寄ってよくよく見ればハリボテだった、みたいなところがあるような気もしますけどね。
そういう「チープ感」「B級感」ひっくるめて、実は好きだったりします、ショスタコーヴィチ。

・・・と・こ・ろ・が、この2枚組は、やや感じが違います。
15曲あるショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲から5曲を、指揮者ルドルフ・バルシャイが管弦楽または弦楽合奏に編曲したもの。

管弦楽に編曲された曲は、文字通り交響曲のようですし、
弦楽合奏の曲は適度にソロをまじえて、立体的に構成されています。
原曲で時に感じられる鋭さ・キツさは影をひそめ、しなやかでまろやかな響き。
優雅な高級感がただよい、ショスタコーヴィチの曲ではないみたいです(ヲイヲイ)
強奏部分も、原曲ではヒステリックになりがちなのに対し、合奏は分厚い迫力で迫ってきます。

ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲は、どの曲にも重く翳りのあるドラマが潜んでいるらしいのですが、
この編曲版は、そういうことをあまり考えさせず、気軽に聴き流せてしまいます。 
こういうのもありだと思います。
ショスタコーヴィチ自身、これら編曲版を大変気に入っていたとも言われています。

ショスタコーヴィチの「弦楽セレナード」集として、楽しませていただきました。
安かったし。

(07.1.4.)


ショスタコーヴィチの顔写真


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