吉松隆/交響曲第6番「鳥と天使たち」・マリンバ協奏曲「バード・リズミクス」
(飯森範親・指揮 いずみシンフォニエッタ 三村奈々恵・マリンバ)



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チェロの発表会が来月に迫り、ちょっと焦ってます。
曲目は、バッハ/無伴奏チェロ組曲第3番から「ブーレー&ジーグ」


  You Tube/無伴奏チェロ組曲第3番からブーレー

  You Tube/無伴奏チェロ組曲第3番からジーグ


難しい曲です・・・(背伸びしすぎたか?)。
それでも練習して、ちょっとはカタチになったかなと思ったので、自分の演奏を録音してみました。

 ・・・・・・・・   ????????   !!!!!!!!

う〜ん、かたちになっていると言えないこともないのですが、なにやら異形のモノになってますね。
人様にお聴かせできるのはまだ先ですな・・・・・・って、あと1か月半しかないんですけど!
がんばって練習するしかないです。
しかしわれながら汚い音だなあ・・・・・・。

ひとつ美しい音を聴いて、気分を変えましょう。
人気作曲家が12年ぶりに書いた交響曲です。

 吉松隆/交響曲第6番「鳥と天使たち」・マリンバ協奏曲「バード・リズミクス」

交響曲第6番「鳥と天使たち」は、傑作「交響曲第4番」の延長上にある曲。
「第4番」は、CGのお花畑で機械仕掛けの妖精たちが遊び戯れているような、デジタルでドリーミーな名曲。
吉松作品でどれか1曲と言われたら、私は迷わず第4番です。

今回も吉松ファンタジー全開、おもちゃ箱をひっくり返したような色とりどりの音空間に吸い込まれます。
「鳥」「天使」は、吉松作品における、一貫して重要なモチーフ。
このタイトル、吉松管弦楽曲の集大成ということでしょうか。
第1楽章の展開部はジャズっぽく盛り上がり、第2楽章では和のテイストを前面に押し出したりと、サービス満点。
過去の吉松作品で聴いたフレーズがあちこちに顔を出し、いろんな作曲家の「交響曲第6番」が引用されたりと、遊び心たっぷり。

 (2022年のライブ。このCDの演奏ではありません)

まあ、どの音も既知の吉松ワールド範囲内、意外性がないのが不満と言えば不満ですが、集大成ですからね。
綺麗で洗練されて、聴いてこれほど気持ち良い曲に、そんな文句言ったら罰が当たるってもんです(←言うとるがな)。
何もかも忘れて美しい音にひたりましょう。


マリンバ協奏曲「バード・リズミクス」は・・・・・・、おお、これは!
ひょっとして吉松隆さんのニュー・ワールドなのでしょうか?
吉松隆の看板である抒情的メロディをほぼ封印し、リズムと音響のみで押し通した協奏曲。
アフリカの民族音楽のように、日本の祭りのお囃子のように、執拗に奏でられるリズム。
小さなモチーフを畳み掛けながら細胞分裂のように増殖してゆく音の響き。
親友である西村朗の影響?と思わせるところもあったりして、これまでの吉松作品とは一味違った魅力を発散しています。

 

いやあー、どちらもよい曲でした。
吉松隆を初めて聴かれる方にもオススメ。

(2014.5.5.)

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