ブラームス/ピアノ協奏曲第1番
(マウリツィオ・ポリーニ:ピアノ カール・ベーム:指揮 ウィーン・フィルハーモニー)
(1979録音)



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 左手親指外側が痛いっ!

赤くなって腫れています。
原因はわかっています。

 「親指ポジション」です。

ただいま、ハイドン「チェロ協奏曲第1番」に絶賛悪戦苦闘中のワタクシ。
この曲、いたるところに親指ポジションが出てきて、ヒイヒイ言わされるんです。

え、「親指ポジション」って何かって?
チェロの弦を左手の親指の横っ腹で押さえることです。
     
これやってると、左手親指外側が弦でこすれて痛くて・・・。
とくに移動するときは思わず「ヒッ!」って言っちゃいます。
練習するうちに指の皮が厚くなって平気になるそうなんですが、その前に出血しそうな気配満々。

こうなったら、指の皮が破れるのが早いか、この曲をあきらめるのが早いかですね(←「弾けるようになる」という選択肢はない模様)。


さて、「協奏曲第1番」といえば、来週聴きに行くコンサートのプログラムが、ブラームス「ピアノ協奏曲第1番」なのです。

ながらく聴いてないなあこの曲、ちょっと予習しとこうと思ってCD棚を物色すると、
マウリツィオ・ポリーニ独奏、カール・ベーム指揮、ウィーン・フィルのCDがありました。
1979年の録音だから、ポリーニ37歳ですかね、若い!

でもこの曲、25歳のブラームスが勢いで作っちゃたみたいな曲ですから、若さが似合うのです。
なんというか、音楽史上最もマッチョなピアノ協奏曲ってこれじゃない? って思うんですけど。
後年のブラームスの老獪さや屈折はどこにもありません。
まっすぐでひたむきな情熱と、甘酸っぱいロマンティシズムで押せ押せの45分、演奏によっては50分。
まあこの長さは「若さゆえの過ちじゃね?」と思わんでもありませんが、
ここはひとつ青年ブラームスの「青春は爆発じゃあ!」という叫びにお付き合いしてあげようじゃないですか(←上から目線)。

 すがすがしい熱さに乾杯!

マウリツィオ・ポリーニはこの曲が好きらしく、3回も録音していますが、これはその最初のもの。
70年代のポリーニはやっぱりスペシャルですね、音が冴えてます、鮮やかです、輝いています。
ベーム指揮のウィーン・フィルと一体となり、まずはきちんと均整の取れた音楽のプロポーションを保持、
そのうえで盛り上げるべきところは盛り上げ、歌うべきところは歌い、決して羽目は外しません。
知と情のバランスというか、作品との距離が絶妙で、熱く濃密でありながら押しつけがまくないスマートな演奏。
「もうちょっとはっちゃけた演奏のほうが好き!」と仰る方もおられるかもしれませんが、これはこれで本作品の理想の解釈のひとつだろうと思います。

さあ、これで来週のコンサートの予習はばっちりだ!
でも多分第2楽章で寝るだろうな・・・・・・ちょっと自信ある。(おいおい)

 ブラームス:ピアノ協奏曲第1番・第1楽章
 

(2015.10.10.)


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