ヴァイオリンの芸術/
(17〜18世紀イタリアのヴァイオリン音楽・Vol.1&2)
アンサンブル・アウロラ(エンリコ・ガッティほか)
Larte Del Violino in Italia | Larte Del Violino in Italia |
ちょっと古いディスクで恐縮なのですが(90年から92年の録音)、
大げさに言えば一生の愛聴盤となりそうな素敵なCDなので紹介させてください。
バロック音楽好きの間ではそれなりに有名なディスクだと思いますが・・・
アンサンブル・アウロラ/ヴァイオリンの芸術 Ensemble Aurora/L'arte del Violino (Vol.1 & 2)
17〜18世紀イタリアのヴァイオリン音楽のオムニバスです。
同じような趣向のCDはたくさん出ていますが、
このディスクの魅力はひとえに、リーダー・エンリコ・ガッティのヴァイオリンのノリのよさにあります。
例えば第1集のトラック2、ニコラ・マッテイスの"グラウンド"、踊るような跳ねるような愉悦あふれる演奏です。
同じマッテイスでも、格調高いエレーヌ・シュミット盤と比べると、同じ曲とは思えないほどです。
(いやべつに、ガッティが下品というわけではなくて・・・)
マッテイス:グラウンド(これ最高!)
第1集のトラック5、メアッリのソナタ "La Castella" も、アンドルー・マンゼ盤を持っているので聴き比べてみたのですが
美音にものを言わせ、じっくりたっぷり歌わせるマンゼに対し(これも名演です!)
羽でも生えているように軽やかに駆けぬけていくのがガッティです。
メアッリ:La Castella (エンリコ・ガッティ&アンサンブル・アウロラ)
これはマンゼの演奏。
↓
驚かされるのが第2集の冒頭、ウッチェリーニの "Caporal Simon"という曲なのですが
太鼓がドロドロ打ち鳴らされヴォーカル(と言うか掛け声?)が入るので、初めて聴いたときには、CDを間違えたかと思いました。
この第2集でもガッティのノリのよいヴァイオリンをたっぷり楽しむことができます。
そして最後はふたたびウッチェリーニのアリアで、ヴォーカルが登場して、楽しくアルバムを閉じます。
バロックのヴァイオリンもので、気持ちよく楽しく聴けるアルバムをお求めのかたにおすすめです。
トレッリ:2つのヴァイオリンのための”Perfidia”
(01.11.24.記)
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ピエモンテの真珠〜18世紀イタリアのヴァイオリン音楽
エンリコ・ガッティ/人の声のごとく〜アルカナ・レーベル全録音
現在は2枚組としても出ているようです
↓
Amazon.co.jp : L'arte Del Violino in Italia(2枚組)
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