ピエモンテの真珠〜18世紀イタリアのヴァイオリン音楽
(エンリコ・ガッティ:Vn アントニオ・モスカ:Vc ジョルジョ・タバッコ:Cemb 1992録音)



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<曲目>
ジョヴァンニ・ロレンツォ・ソミス/ヴァイオリン・ソナタ イ短調 Op.1−1
ジョヴァンニ・バッティスタ・ソミス/ヴァイオリン・ソナタ ハ長調 Op.6−4
ガスパーレ・ジュセッペ・キアブラーノ/チェロ・ソナタ ヘ長調
フェリーチェ・ジャルディーニ/ヴァイオリン伴奏つきチェンバロ・ソナタ ト長調
ジョヴァンニ・バッティスタ・カナヴァッソ/チェロ・ソナタ 第2番 ニ短調
ガエターノ・プニャーニ/ヴァイオリン・ソナタ 変ロ長調 Op.6−1 



このあいだエンリコ・ガッティの弾くタルティーニのヴァイオリン・ソナタ集を聴いたのをきっかけに、
ガッティのアルバムをいろいろ聴きかえしているんですが、やっぱり好きだなあこの人のヴァイオリン、能天気で(←コラコラ)。

鉄板的オススメはなんと言っても「ヴァイオリンの芸術(17〜18世紀イタリアのヴァイオリン音楽)」(全2枚)ですが、続編にあたる

 ピエモンテの真珠〜18世紀イタリアのヴァイオリン音楽

も大変すばらしいアルバムです。

 それにしてもなんという選曲でしょう!
 知ってる作曲家がひとりもいません!

じつは18世紀イタリアにピエモンテ楽派というヴァイオリンの流派があり、
創始者はジョヴァンニ・ロレンツォ・ソミス(1688〜1775)とジョヴァンニ・バッティスタ・ソミス(1686〜1763)の兄弟。
このアルバムはそのピエモンテ楽派の人々の作品集なのです・・・って全然知らんわそんなん。

お手並み拝見とばかりに聴いてみると、最初のジョヴァンニ・ロレンツォ・ソミス/ヴァイオリン・ソナタの第1楽章からいきなり引き込まれます。
夢見るようなアダージョに始まり、やがて激しいイマジネーションが自由に飛翔するプレストの部分に。
いやー、これは凄いわ、カッコイイわ。

 

兄のジョヴァンニ・バッティスタ・ソミス/ヴァイオリン・ソナタも可憐で機知にとんだ曲で、
大胆な跳躍で聴く者の耳を瞬時に引き付ける手並みがあざとくも鮮やかです。
どうやらピエモンテ楽派の特徴は「可憐さ」と「キャッチー」なのか? 知らんけど。

 第2楽章 アレグロ
 

曲も良いですが、エンリコ・ガッティのよく歌う明るいヴァイオリンがぴったりはまっていて、まさに天真爛漫、聴くお花畑。
艶のある音色で抒情的な気分を一気に盛り上げ、音楽のテンションを高めます。

フェリーチェ・ジャルディーニ/ヴァイオリン伴奏つきチェンバロ・ソナタ は、すでにバロックではなく古典派の響き。
1716年生まれの作曲家なので、まあそうなりますよね。
それでも可憐なキャッチーさは健在です。

 第2楽章 ロンド
 


チェロ・ソナタも2曲おさめられています。
ジョヴァンニ・バッティスタ・カナヴァッソ/チェロ・ソナタ がとくに気に入りました。
いやこれ名曲じゃないですか。

 第3楽章 テンポ・ディ・メヌエット
 

最後のガエターノ・プニャーニ/ヴァイオリン・ソナタ は、完全なソナタ形式。
この人1731年生まれだから、ハイドンより1歳年上なだけ。
でもやっぱり可憐で素敵な曲です。

 第1楽章
 

なおピエモンテ楽派はその後、ルクレール、ヴィオッティなどの名手を生んだそうです。
それにしても18世紀のイタリアは知られざる名曲の宝庫、無名の大作曲家がどれだけいることでしょう。
恐るべき層の厚さです・・・。

(2021.06.16.)


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