レーガー/無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 作品91の7
レーガー/3つの無伴奏ヴィオラ組曲 作品131d

(ルイジ・アルベルト・ビアンキ:ヴァイオリン&ヴィオラ)




Amazon.co.jp : Reger: Viola Suites 1, 2, 3, Violin Sonata 7


史上最も不健康な作曲家の名を欲しいままにしている豪傑、それはマックス・レーガー(1873〜1916)。
強い葉巻を日に20本以上、酒は浴びるほどに飲み、食事は脂っこいものをたらふく。
おまけに気は短くてかんしゃく持ちで超肥満体。
心筋梗塞のため43歳でお亡くなりになりました。

この人の音楽がまた重厚で長大、錯綜する対位法、執拗な変奏、やたら分厚い和声、
「音楽形式と自身の体格がドイツ最大の音楽家」と言われたそうです。
ワタクシなど、レーガーの管弦楽曲は、聴くだけで体重が増えそうで、ご遠慮申し上げているほどであります。

しかしその一方で、レーガーは弦楽器のための無伴奏作品をたくさん書いています。

 4つの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 作品42
 7つの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 作品91
 無伴奏ヴァイオリンのための8つの前奏曲とフーガとシャコンヌ 作品117
 無伴奏ヴァイオリンのための6つの前奏曲とフーガ 作品131a
 2つのヴァイオリンのための3つのカノンとフーガ 作品131b
 3つの無伴奏チェロ組曲 作品131c
 3つの無伴奏ヴィオラ組曲 作品131d
 
いっぱいありますね〜。
ひょっとするとこっそり無伴奏コントラバス・ソナタも書いているかも知れません(ないない)

レーガーの無伴奏作品は、バッハに範をとっていて、バロックの香り漂う聴きやすい曲ばかり。
よく聴くと重音のオンパレードで、厚ぼったいといえば厚ぼったいし、演奏者はさぞや大変でしょうが、
15歳も年上の友人イザイ(1858〜1931)の無伴奏ヴァイオリン・ソナタと比べても格段に古典的ですっきりしています。
イザイの無伴奏は、最近ヴァイオリニストの間でブームになっていると聞いたことがありますが、
ヴァイオリニストの皆さん、イザイに飽きたらレーガーをよろしく!(余計なお世話)

このCDは、レーガーの無伴奏ヴァイオリン・ソナタの最後を飾る1曲と、3つの無伴奏ヴィオラ組曲をカップリングしたもの。
演奏しているのは同一人物です。 ヴァイオリンもヴィオラも両方弾けるなんてすごいですね。

7つの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 作品91を完成したレーガーは早速友人に、
「バッハは無伴奏ヴァイオリン曲を6曲しか書いてないけど、俺はこんなにたくさん書いたぞ!」と自慢したそうです。子供か。
しかし豪語するだけあって、非常に美しい曲ぞろいでございます。
作品91の7は、全3楽章・22分の大曲で、第3楽章は12分近いシャコンヌ
当然バッハを意識してます。 これでもか的に力の入りまくった力作です。 そして綺麗です。



3つの無伴奏ヴィオラ組曲は、楽器の特性ゆえか、
ヴァイオリン・ソナタよりもさらに渋く落ち着いた調べを満喫できます。
晩秋にふさわしい、心に染み入るような優しい曲ばかり。
とても、レストランで「食べるのに2時間くらい長続きのするステーキを持ってきてくれ」と言った人の曲とは思えません。

無伴奏ヴィオラ組曲第1番より


ついでに、3つの無伴奏チェロ組曲作品131c も、とても素敵な曲です。

(07.11.7.)


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