ヴィヴァルディ/12の協奏曲集「ラ・ストラヴァガンツァ」作品4
レイチェル・ポッジャー独奏/アルテ・ディ・スォナトーリ

(Channel Classics CCS19598)



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「ラ・ストラヴァガンツァ」。3回続けて、舌をかまずに言えますか?

ヴィヴァルディの、「調和の霊感 作品3」につづく協奏曲集(1712年出版)。
「調和の霊感」と違って、ソロ・ヴァイオリンのための協奏曲のみが12曲集められています。
「ラ・ストラヴァガンツァ」とは、「奇妙な」とか「風変わりな」という意味。
当時としては大胆な和声や転調が使われているということですが、
現代人の耳には「どこが奇妙なの?」と言いたくなるくらい端正なバロック協奏曲集に聴こえます。

もっともヴィヴァルディには、こういう「奇妙な」タイトルをつけることで
音楽愛好家たちの関心をひこうという計算があったのかもしれません。

全盛期のヴィヴァルディが自信を持って出版した曲集ですから、もとより傑作には違いないのですが、
独奏ヴァイオリンの協奏曲ばかり12曲、しかも親しみやすい表題のついた曲がないのがたたっているのか、あまり録音されません。
全曲盤は、イ・ムジチ、イ・ソリスティ・ヴェネティ、ピノック&ジ・イングリッシュ・コンサート、ホグウッド&AAMくらいでしょうか。
そこへ登場したのが、人気バロック・ヴァイオリン奏者、レイチェル・ポッジャーによるこのアルバムです。

す〜ばらしいで〜す
私自身はイ・ムジチとイ・ソリスティ・ヴェネティしか聴いたことがなくて、
「手堅いけどやや単調な曲集」という印象を持っていたのですが、この演奏を聴いてぶっとびました。
なんという活き活きした音楽! 
古楽器を使いながら、演奏自体は極めて濃厚で激しくしかもロマンティック。
演奏でこんなにも変わるものなんですね。

 ラ・ストラヴァガンツァ 協奏曲第2番(Rachel Podger)
 

ポッジャーのヴァイオリンが見事なのは当然として、特筆するべきは通奏低音の充実。
リュート、ギター、テオルボ、ハープシコード、オルガンを動員して、厚みのあるまろやかな響きで音楽を支えます。
急速楽章でギターやテオルボが刻むいきいきとしたリズムはほとんどロックのノリ。
一方、第6番の第2楽章では、リュートの爪弾きをバックに、ヴァイオリンがロマンティックな歌を綿々と歌います。

これはホントにいいアルバムです。
ヴィヴァルディ・ファン、バロック・ファンは必聴、と言い切ってしまいましょう。
聴くと元気が出ますよっ!。
わたしは当分の間、ドライヴのお伴にしようと思ってます。
2枚組なのに1枚分の値段なのも良心的 (私は税込み2200円で購入しました)。

(03.2.21.記)

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