シルヴェストロフ/交響曲第7番 ピアノ小協奏曲 ほか
(クリストファー・リンドン・ジー指揮 リトアニア国立交響楽団ほか 2019録音)



Amazon : Silvestrov/ Symphony No.7

Tower : Silvestorv/Symphone No.7


「静寂の作曲家」 ヴァレンティン・シルヴェストロフ(1937〜)の新しいCDです。
曲も演奏も素敵で、世界初録音が多く、これが廉価盤でいいんでしょうかって感じ。
ありがたいことです。

ピアノ小協奏曲(2015)は、華やかさや超絶技巧を期待すると気持ちよく裏切られます。
だってシルヴェストロフなんだもん。
彼方からひそやかに聴こえてくるこだまのような響き。

 第3楽章 セレナード
 

もうひとさじ甘くするとリチャード・クレイダーマンになっちゃいそうな、あと一歩のところで踏みとどまっています。
全4楽章で20分ほどかかる曲ですが、環境音楽を聴いているみたいで長さを感じません。
しかし、これ協奏曲にする必要あったんでしょうか? (それ言うたらあかん)

交響曲第7番(2003)は、17分ほどの比較的短い単一楽章の曲。
激しく鋭い響きで始まり「あれ?」と思いますが、2〜3分もするといつものシルヴェストロフ・ワールド。
膝を抱えて沈む夕日を眺めるような、失われたものへの追憶のような、寂しいけれど暖かい響きに包まれて自分がダメになってゆくような幸福に浸りましょう。
ただ中間部では少し不穏な気配も漂わせます。
振り払ってもつきまとってくる不安の影・・・。
しかし最後はすべてひっくるめて彼岸の向こうへ静かに消えてゆきます。

 

そして、「詩と音楽の瞬間」第2曲「メロディ」(2003)のえもいわれぬ繊細さ。
きっと天国にはこんな音楽が流れているんじゃないかと思います。

 

ほかに声楽作品などもいくつか収められて、たっぷり73分、充実の作品集です。

(2020.09.27.)


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