シルヴェストロフ/ECHOES OF HARMONY
(Tomasz Kamieniak:piano)
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ヴァレンティン・シルヴェストロフ(1937〜)が2005年から2021年までに書いたピアノ曲を集めたアルバム。
"Melodies of Silence"の続編的な位置づけか。
最初と最後に演奏者トマシュ・カミエニアク自身の短い曲が収録されていますが、まったく違和感ありません。
2〜3分の短い曲が30曲収録されています。
作曲者曰く全体が「メタサイクル」になっていて、途切れることなく演奏されることを意図しているそうです。
内容はいつものシルヴェストロフで、失われたものを懐かしむような、淡い夢の中を彷徨うような響きの連なり。
膝を抱えて土手に座り、沈む夕日を眺めている気分。
だんだん気が遠くなってきます。 寝落ちしそうです。
セレナード Op.38a-2 (過去を追憶するような 失われたものを懐かしむような・・・)
音楽は演奏されていると言うよりは、空間をふわふわと漂っているような印象です。
ずっと前から鳴っていたような、無限に続いていくような・・・。
パストラル Op.143-2 (無邪気なアルペジオの合間に響く低音の不協和音が何かを予感させます)
すべてはロシアによるウクライナ侵攻前に書かれていますが、作曲者は何かを予見しているようにも思えます。
侵攻後、85歳のシルヴェストロフはキーウからベルリンに避難、蹂躙される故国ウクライナに心を痛めています。
舟歌 Op.82-2 (幻の舟を幻の船頭が漕いでいるようです)
イージーリスニングやバックグラウンド・ミュージックとはまた異なるコンセプトであり、しいて言えば「祈り」でしょうか。
平易ですが古臭くはなく「隠れた現代性」がしっかり感じ取れます。
演奏者トマシュ・カミエニアクはポーランド生まれのピアニスト。
シルヴェストロフとは個人的な親交があるそうです。
全曲 (70分以上!)
(2025.02.09.)
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