ミシェル・ルグラン・トリオ/パリジャン・ブルー
(1991録音)



Amazon : パリジャン・ブルー


2019年1月26日、ミシェル・ルグラン(1932〜2019)が死去しました。

「シェルブールの雨傘」「おもいでの夏」「華麗なる賭け」「ロシュフォールの恋人たち」「女は女である」「はなればなれに」など
お洒落で優美な映画音楽を作らせたら右に出る者はいない巨匠でした。

追悼の想いをこめて聴いているのが、1991年録音のピアノ・トリオ編成のアルバム

 パリジャン・ブルー  Parisian Blue
 
ルグラン氏、気持ちよさそうに弾いて弾いて弾きまくります。
選曲は自作曲ばかり13曲。
ピアニストとしてのルグランの凄さを存分に味わえる一枚であり、自分の曲だからってこともあるのか、やりたい放題、超フリーダム。

たとえば「シェルブールの雨傘」では

 

有名なテーマをしっとり歌ったあと、テンポを上げて快調にスイング、途中から三拍子に変わりワルツ風に。
やがて四拍子に戻りかろやかなボサノヴァ風、さらにはタンゴのリズムになり、最後は急にテンポを上げて不協和音で終わります(現代音楽風?)。
完全に遊んでますが、テクニックはキレキレで自由自在、聴く者を一瞬たりとも飽きさせません。
「シェルブールの雨傘」をジャズで演奏したヴァージョン数々あれど、これこそ最高なんじゃないかと思ってしまうほど。

本当に素晴らしい音楽をありがとうございました。
ご冥福をお祈り申し上げます。

(2019.01.26.)


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