ロリーナ・マッケニット/the wind that shakes the barley
(2010)




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さまよえる吟遊詩人 ロリーナ・マッケニット Loreena McKennitt

2007年に、これまでの活動の集大成とも言うべきDVDつき2枚組ライヴ・アルバム
「ナイツ・フロム・ジ・アルハンブラ」をどどーんと発表しました。

綺羅星のごときベスト・ナンバーがずらり並んでいるのはもちろん、
ライヴなのに完璧な演奏と歌唱、幻想的で神秘的なステージング、おまけに美人のチェロ奏者さん、
とにかくもうスンバラシイの一言。
思わず神棚に飾って拝みたくなるほどの大傑作でありました。

こんな凄いもの作っちゃって、次は一体どうするんだろうと思ったら、
2010年に発表されたアルバム"the wind that shakes the barley"は、
ケルトトラディショナル・ソングをシンプルなアレンジで歌った一枚でありました。

 なるほど、そうきましたか。
 いわゆる原点回帰

 

そもそもこの人は、 1985年のデビュー・アルバム"Elemental"では、
ハープをつま弾きながら、澄んだ声でケルティック・ソングを歌っていたんですよねえ。
(私が好きになったのは1989年のサード・アルバム"Parallel Dreams" から。
 "Annachie Gordon"を聴いて電流が走りました。)

 

その後、彼女の音楽世界は中世・ルネサンスへと時代をさかのぼり、
空間的にも中近東・アジア、さらにスペイン・ギリシャへと広がって、気がつけば「世界音楽紀行」状態。
私たちファンも、彼女とともに世界の音楽を旅してまわったわけですが、そうか、帰ってきたんですね、25年ぶりに・・・。
いろんなことがあった25年でしたね・・・。

"the wind that shakes the barley"とは、「麦の穂を揺らす風」という意味。

私の通勤路にも麦畑がありまして(はい、田舎です)、いまの時期、金色に輝く麦穂が一面に広がって風に揺れています。
いわゆる「麦秋」です。
心の深いところをやさしく押されるような、のどかで懐かしい光景をじっと眺めていると、目がかゆくなってくしゃみが出てきます(←そりゃ花粉症じゃ!)

きわめて地味なアルバムですが、ロリーナの神々しい美声は健在。
静かな夜にゆっくり楽しみたい一枚です。
なお、1曲をのぞいてすべてトラディショナル・ソングということですが、知っている曲は1曲もなかったので、
たいへん新鮮な気持ちで聴くことができました、えへん(←威張るとこか?)

(11.6.2.)


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