谷山浩子/冷たい水の中をきみと歩いていく(1990)
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今年(2024年)の夏はホントに暑いです。
35度以上の猛暑日なんて、私が若い頃(←昭和)は数えるほどしかなかったのに、最近は珍しくもない。
どっか涼しいところに避暑に行きたいものですが、仕事があるうえに出不精なので非現実的。
そこで、というわけでもないですが 谷山浩子/冷たい水の中をきみと歩いていく を聴きました。
1990年のアルバムなんですね、30年以上聴き続けていることになりますが、色褪せません。
タイトルがまず涼しいです。
表題曲「冷たい水の中をきみと歩いていく」の幻想的でひやりとした感触。
冷たい水の中をきみと歩いていく
みのらずに終わった恋は こわいほどすきとおる
あんまりそれがきれいなので ぼくの命もうばってゆく
誰かの読んでいる 小説の挿絵の
湖の中に ぼくは今沈んでる 誰も見えない
狂気をはらむ端麗な歌詞、透明感の結晶のようなアレンジ。
じっくり聴くと、幻想文学の名品を堪能したかのような陶酔と眩暈を覚えます(←危ねえヤツだな)。
このアルバムは全体的に涼しげな風合いで、私の中では「避暑アルバム」の位置づけ。
「森へおいで」は、ちょっと聴くと単なる失恋ソングのようですが、
何度か聴くうちに、この「ぼく」は何者なのだろうという疑問がわいてきます。
多分これ人間じゃないです、異形のもの? あるいは集合意識としての森そのもの・・・?
背筋が寒くなってくるのです。
森へおいで
「トライアングル」は谷山浩子にしては普通の三角関係ソング(?)で、夏の終わりの海岸通りのカフェに雨、というシティポップのようなシチュエーション。
しかし聴けば他の誰とも違う谷山ワールドが全開、一度聴いたら忘れられない絶美なメロディにオッサンの心も震えます。
シンプルなアレンジも素敵。
トライアングル
そしてこのアルバムには「銀河通信」が収められています!
アレンジ違いで複数のアルバムに収録されているほどの超名曲・大人気曲です。
このアルバムのアレンジも悪くないですが、個人的には「眠れない夜のために」というアルバムに収録されているピアノ弾き語りバージョンが好き。
いろいろなバージョンを聴き比べるのも一興です。
銀河通信 弾き語りバージョン (「眠れない夜のために」収録)
(2024.08.04.)
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