ランゴー/弦楽四重奏曲集 第2集
(ナイチンゲール四重奏団 2012〜13録音))
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この春から長女が県外の大学に進学することになり、手続きやら引越しやらでしばらくバタバタ(長女とニョウボが)。
それもようやく落ち着きました(長女とニョウボが)。
それにしても、超おしゃべりで地声が大きい長女がいなくなると、家の中がとても静かで良・・・・・・もとい、寂しいです。
長女も心細いらしく、きのうはニョウボに3回も電話をかけてきたそうです。
まあ、ひと月もすれば、一人暮らしをエンジョイするようになると思いますが。
問題は長女が使っていた部屋。
引っ越しのドタバタもあり、すっかりゴミ部屋と化しています。
面倒なのでそのままにしておいて、夏に帰ってきたときに本人に片付けさせようということになりました。
それまでにキノコでも生えなければよいのですが。
さてキノコと言えばこのCDのジャケット。
これ何でしょう?
樹にしては妙です。 タンポポの綿毛? カビかキノコの顕微鏡写真?
バックのひび割れみたいなものは?
ライナーノートにも説明はなく、結局わかりません。
ミステリアスな写真ですが、ジャケ買いしてもらえそうにはありません。
ただでさえ売れないルーズ・ランゴー(1893〜1952)のCD、演奏者であるナイチンゲール四重奏団のポートレートでも使ったほうがちょっとは・・・と思うのは余計なお世話?
ルーズ・ランゴー/弦楽四重奏曲集 第2集
第1集とくらべて若い頃の作品が主体、というかすべて1918年前後に作曲されています。
ランゴー25歳のころですね。
25歳とはいえこの時期のランゴーは、「天空の音楽」、交響曲第4番「落葉」、第5番「草原の風景」、第6番「天国強襲」
などの傑作を次々と生み出していました。
けっこう前衛的でとんがった作品も作っていた当時のランゴーですが、このディスクに収められた曲はどれも優美で暖かみがあり、柔らかな幸福感に満ちています。
ランゴーならではの屈折感・偏屈感はまったくありません。
エキセントリックでもありません。
「いつものランゴーじゃない!」
と、駄々をこねたくなりますが、その美しさには抗えません。
すべての作品に漂う甘い回想、しなやかな感傷・・・・・・。
世界初録音の「ローズ・ガーデンの戯れ」は、彼が20歳の夏休みに両親とともに出かけたスウェーデンの温泉地・ブレーキンデの思い出を音にしたもの。
2か月ほど滞在したランゴーは、この時の幸福な体験を生涯忘れることがなかったといいます。
「ローズ・ガーデンの戯れ」 第1楽章
CDの解説によるとランゴーはこのとき、Doraという女性と恋に落ちたらしいです。
Doraについては、ファーストネーム以外はわかっていないとのこと。
じつはこのCDに収められた3曲はすべて、この夏の思い出に関連しているそうで、
よっぽどいいことあったんだねえ、と微笑ましく感じるいっぽうで、5年もたってからこれほどの作品を作る粘着ぶりにちょっと寒いものも走ります。
ともあれ、ランゴーの作品中でもっとも美しい作品群だと思います。
弦楽四重奏曲第4番「夏の日々」 第2楽章 スケルツォーソ
(2014.4.6.)
「ランゴー/弦楽四重奏曲」の記事
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