バッハ/ゴルトベルク変奏曲(2枚組)
(原田陽:ヴァイオリン・佐藤芳明:アコーディオン・新倉瞳:チェロ)
Tower : ゴルトベルク変奏曲
Amazon : J.S.BACH : THE GOLDBERG VARIATIONS
バッハのゴルトベルク変奏曲は、いろんな楽器に編曲されている人気曲。
ピアノで弾くことも一種の編曲と言えなくもないし、オルガン、ハープ、アコーディオン、弦楽三重奏、弦楽合奏など、さまざまな編成で愛されています。
これはヴァイオリン、チェロ、アコーディオンという珍しい組み合わせ。
ヴァイオリンとチェロはガット弦を張り、バロック弓を使用しています。
どんな演奏だろうとワクワクしながらプレーヤーにセットしましたが、2枚組とは知らずにうっかり2枚目からかけてしまったので
「ほえ〜、途中から始めるなんて斬新な演奏やな〜」
と、口を開けて感心しながらしばらく聴いておりました。
第16変奏(2枚目の冒頭)
・・・やがて間違いに気づき最初から聴きはじめる阿呆なオッサンです。
アリア
ヴァイオリンとチェロは良いとして、アコーディオンは多少違和感あるかと思ったのですが、全くそんなことありませんでした。
オルガンの音に似ていますし、オルガンと弦楽器は本来相性グッド。
それでいてオルガンの荘厳さとは違い、ヨーロッパの石畳の街角って感じの軽さが漂ってるのが魅力とヨーロッパ行ったことのない私が断言。
音色が違うのでカノンではそれぞれの音の線が追いやすいというメリットがあり、よりマニアックな聴き方ができます。
第6変奏 2度のカノン (カノンとしての構造がわかりやすい)
2声部の曲ではヴァイオリンとチェロのデュオにもなります。
音色に変化があって良いですね。
第7変奏 (ヴァイオリンとチェロのデュオ)
第29変奏は、各楽器の掛け合いと音色の違いが楽しくも面白いです。
ヴァイオリンとチェロの醸し出すクラシカルな雰囲気に、アコーディオンのソフトで浮遊感のある響きが美味しいアクセントになっています。
第29変奏
最後のアリアの再現はアコーディオンのソロで演奏されます。
しみじみ〜。
じっくり聴きこんでも良し、食事時のBGMにも良し
たいへん心地よく聴けるゴルトベルクでした。
あと、上質紙のジャケットにも遊び心が漂い、パッケージ商品としても洒落ています。
音楽好きな方へのプレゼントに良いかも。
第30変奏 クオドリベット (ライブ)
(たしかにバロック弓です。新倉さんエンドピンも使っていませんね)
(2022.07.10.)
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