バツェヴィチ/弦楽のための作品集
(ロナルド・コープ指揮 ニュー・ロンドン・オーケストラ)
Amazon.co.jp : Bacewicz/Music for String Orchestra
HMV : Bacewicz/Music for Strings
Tower@jp : Bacewicz: Music for String Orchestra
<曲目>
弦楽のための協奏曲(1948)
弦楽のためのシンフォニエッタ(1935)
弦楽のための交響曲(1946)
弦楽とトランペットと打楽器のための音楽(1958)
ふだん田舎に住んで、タヌキやトトロとたわむれているので(嘘です)、たまに都会に出かけると人の多さにびっくりします。
11月12日(金)〜13日(土)は、神戸に出張でした。
ひゃあ〜、都会だべさあ〜。
ひさしぶりに「人の間を縫って歩く」「行列に並ぶ」「満員電車に乗る」などを経験しました。
あと、「エスカレーターで片方を空ける」のも。
そういえば街によって空ける側が違うような気がします。
神戸では右によって左側を空けていました。
にぎやかで華やかな都会の風景、ずいぶん刺激になりましたが、少々「人酔い」して、昨夜帰ってきました。
今日はゆっくり休んで、キツネやお地蔵さんとたわむれたいところですが(嘘です)、残念ながら朝から仕事。
暇を盗んでこの文章を書いています(はっきり言えばサボっています)。
ポーランドのヴァイオリニスト&作曲家グラジナ・バツェヴィチ(1909〜1969)。
ルトスワフスキやペンデレツキに比べると全く知られていませんが、
実は彼らの先輩格として、20世紀中盤のポーランド音楽界を引っ張った女性なのだそう。
同時にヴァイオリニストとしてポーランド放送管弦楽団のコンサート・ミストレスをつとめ、ソリストとしても活躍しました。
偉いヒトだったのね。
この「弦楽のための作品集」に収録されているのは、主に初期の作品。
そのためか、あまり過激でない、新古典的な作風です。
急速楽章の張りつめた緊張感、緩徐楽章のひんやりとした夜のたたずまい、
バルトーク風のバーバリスティックな盛り上がりも聴きごたえあります。
最後の「弦楽とトランペットと打楽器のための音楽」(1958)だけはやや後年の作品。
このCDで最も前衛的で、スケールの大きな曲です。
第1楽章アレグロの怒りのこもった迫力、第2楽章アダージョの妖しさ、第3楽章ヴィヴァーチェのめくるめく多彩さ・・・・・凄い!
名曲じゃないすか、傑作じゃないすか、これ。
弦楽とトランペットと打楽器のための音楽
この曲と、最初の「弦楽のための協奏曲」(1948)が、とくに気に入りました。
弦楽のための協奏曲・第1楽章
ポーランドの名ピアニスト、クリスティアン・ツィマーマンはバツェヴィチを敬愛していて、リサイタルでもよく取り上げるそうです。
ピアノ五重奏曲とピアノ・ソナタを収録したCDを出す、という話もあったみたいですが、いまのところ予定は未定のよう。
気長に待ちましょう。 (→P.S.出ました。)
(10.11.14.)
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