このところまた忙しモードに入っておりまして、先週の土日はどちらも仕事。
泊まりの仕事もあったりして、なかなか休めません。
最近職場でも疲れて仕事中にボーッとしていたりしますが、もともと普段でもボーッとしているので、まあ同じですね。
こういうときは、聴くだけで疲れが取れるCDでも聴くことにいたしましょう。
ちょっと前に、ECMレーベルのアルヴォ・ペルト作品集「アリーナ」をご紹介しましたが、
このたび、クラシック界の廉価盤ブルドーザー、ブリリアントが「鏡の中の鏡」「アリーナのために」を含むペルト作品集をリリースしました。
新録音です。
しかもこちらのほうが曲数が多いうえに圧倒的に安い!
いやー、これはECM、苦戦ですねえ。
「鏡の中の鏡」は、ご丁寧にもヴァイオリン、ヴィオラ、チェロの3つのヴァージョンが収録されています。
曲に関しては、以前書いた「アリーナ」の記事をご参照ください。
何度聴いても、いつ聴いても、気持ちいい曲です。
「癒し」という言葉を安易に使うのは好きではないのですが、これはやはり癒されます。
それにしてもシンプルな音楽。
こんなに単純な、音の少ない曲で簡単に癒されてしまう自分って、・・・・・うーん、なんか負けたような気がするぞ。
鏡の中の鏡(チェロ・ヴァージョン)
(このCDの演奏ではありません)
噂ではフルート・ヴァージョンも存在するらしく、また違った魅力がありそう。
尺八ヴァージョンなんかも面白いかも・・・(←悪ノリ)。
「アリヌーシュカの癒しに基づく変奏曲」も、シンプルで美しい曲。
ほとんど「手抜きちゃうんか!」と突っ込みたくなるくらいですが、少ない音符で心にしみる曲を作るのは、難しいことなのでしょう。
もちろん演奏するのも。
そして、「アリーナのために」の、凛としたたたずまい。
聴いていると心が飛びます。
枯れ山水を眺めながら座禅を組んでいる気分。
ハロルド・バッドの環境音楽とも通じるものがありますね。
なお、ECM盤は10分余りのヴァージョンでしたが、本盤に収録されているのは3分半のショート・ヴァージョン。
「アリーナのために」は、作品としてはわずか1ページの楽譜であり、それを「任意の回数繰り返す」ように指定されているのです。
だから、その気になれば何時間でも弾き続けることが可能なわけです。
(このCDの演奏ではありません)
「ヴァイオリン、チェロ、ピアノのためのモーツァルト・アダージョ」は初めて聴く曲。
ピアノ・ソナタ K.280 の第二楽章を自由にアレンジした作品。
ときどき遠慮気味に響く不協和音が美しいです。
いやー、気持ちいいです、疲れが取れます。
言うことないのですが、ただひとつの欠点は、
勤労意欲が根こそぎ奪われてしまうことです。。。
全曲
(10.4.26.)
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