イザベル・キャンベル/There Is No Other・・・
(2020)
Amazon : There Is No Other...
初期ベル・アンド・セバスチャンで活躍したささやき歌姫イザベル・キャンベル Isobel Campbell が、14年ぶりにソロ・アルバムを発表しました。
ソロ以外でもマーク・ラネガンとのデュオ・アルバム"The Hawk"を2010年にリリースしてから10年音沙汰がなかったので、
もう活動を休止したのかと思っていたら突然のソロ・アルバム。
眠れる天使が目覚めました。
ちなみにベルセバ時代の代表曲と言えばこの曲。
Is It Wicked Not To Care?
さて新作"There Is No Other・・・"、サイケデリックなジャケットがたまりません。
まるで1960年代ですな、ラブ&ピース。
そして以前と変わらぬウィスパーヴォイス。
Ant Life
けだるいというか、アンニュイというか、全然やる気のなさそうな歌い方が昔から大好きなのです。
怠惰で優しいエンジェルに「頑張らなくてもいいのよ〜」と言ってもらっているような気持ち良さ。
地に足がついていないような浮遊感、どこにも重心がないような危なっかしさがクセになります。
しかし音楽としては意外なほどに強靭であり、イザベル独自の個性がくっきり、誰とも違う独自の世界を生み出します。
Running Down A Dream (トム・ペティのカバーらしい)
The Heart Of It All
活動の拠点をイギリスからロサンゼルスに移したそうで、言われてみれば西海岸なフレイバーが感じられる部分も。
"Hey World"の最後のほうで登場するソウルフルなゲスト・ボーカルなど、少々アメリカっぽくしてみましたけどいかがって感じ。
Hey World
けれど全体としては10年以上のブランクが嘘みたいな、昔のままのイザベル・キャンベルです。
宝石のように美しく、そよ風のように優しい曲の連続。
音色とメロディが溶け合ってトロリと上品なリリシズムがデリケートに綴られ、肩の力が抜けてきます、全身全霊で脱力してしまいます。
Just For Today
(2020.03.20.)
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