カプースチン/ピアノ作品集(演奏:スティーヴン・オズボーン)
(hyperion CDA67159)



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ピアノ音楽好きの間で最近話題の、ニコライ・カプースチン Nikolai Kapustin を聴いてみました。
Tritone というレーベルから、自演盤がいくつか出ていますが、これはイギリスの若手ピアニストが弾いたハイペリオン盤です。

カプースチンは1937年ロシア生まれ。
モスクワ音楽院で、伝統的ロシア・ピアニズムをみっちりと学びましたが、
同時にジャズに魅了され、西側のラジオを聞いて採譜したりしながらジャズの語法を学び、
ついにはジャズのイディオムをふんだんに取り入れたピアノ曲を作曲するようになります。

実際、彼の音楽をちょっと聴くと、腕の良いジャズピアニストが即興で弾いているのかと思いますが、
よく聴くと、とてもアドリブでは不可能なほど複雑なテクスチュアの音楽であることがわかります。
当然ながら音は全て譜面に書かれていて、アドリブは全くなしです。
しかも超絶技巧がちりばめられており、きわめてピアニスティックな音楽です。

まるで、キース・ジャレットの「ケルン・コンサート」をゴドフスキーが編曲したようなといえば、
たとえになっているような、いないような・・・

このアルバムの収録曲は、ピアノ・ソナタ第1番、「ジャズ・スタイルの24の前奏曲」から13曲、そしてピアノ・ソナタ第2番です。
たとえばソナタ第1番の第4楽章アレグロ・モルト(フィナーレ)は、
上記の特徴をそなえていながらきちんとしたソナタ形式の音楽になっているのが律儀です。
もちろん内容はノリノリで、めちゃかっこいいです。

「24の前奏曲」は、それぞれ1〜2分の短い曲で、いろんなジャズのショーケースみたいな音楽です。
ブルースあり、スイングあり、バラードあり、ポール・デズモンド「テイク・ファイヴ」のリズムをそのままイタダイた曲もあります(13番)。
音楽的にはソナタよりもシンプルで、ほとんど普通のジャズのノリで聴けてしまいます。

 

 

アルバムの最後を飾るのが、ピアノ・ソナタ第2番、第4楽章アレグロは、無窮動曲のようなエネルギッシュな忙しい曲。
ジェットコースター・ミュージックとでも名づけたいですね。

ともかく面白くて楽しい音楽でした。
自演盤も買ってみたくなりました。

(01.12.11.記)

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