オーフラ・ハーノイ/BACK TO BACH
(2019)



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オーフラ・ハーノイ復活!


1980〜90年代に人気だったカナダのチェリスト、オーフラ・ハーノイ(Ofra Harnoy)。
2000年代は活動を休止していたようで、その名を聞くこともありませんでした。
聞くところによると、練習のしすぎで肩を壊して手術を受けたりしていたそうです (野球のピッチャーじゃあるまいし、どれだけハードな練習を・・・)。

そのハーノイが2019年、二十数年ぶりにアルバムを発表しました!

 BACK TO BACH

バッハを中心とするバロックの名曲をチェロ・アンサンブルで演奏したアルバムです。

面白いのは、ひとりチェロ・アンサンブルであること。
オーバーダビングを駆使して一人でアンサンブルする動画はYou Tubeなどによくアップされますが、それでアルバム一枚作っちゃったわけです。
録音も自宅スタジオで行ったそうで、こりゃ安上がりだわ。

 アレグリ:ミゼレレ
 

何曲かで、Mike Herriottという人が参加しています。
ハーノイの夫でトランペッターだそうですが、トロンボーンやフリューゲルホーンも駆使して、ひとりブラス・アンサンブルでチェロを支えます。

  Let Me Fish Off Cape St Mary's (この曲はアルバムには収録されていません)
 

編集大変だろうな・・・、でも楽しそう。
アレンジや編集は主に旦那さんがやってるみたいです。

全体にリラックス・ムードが漂い、重厚さとか深刻さはありません。
こういうアルバムにテクニックがどうとか、音楽性がなんとかいうのは無粋ってもの。
チェロ・アンサンブル+ブラス・アンサンブルという組み合わせはあまり聴いたことがないので、温かくふくよかな響きを面白く楽しみました。
そういえばフルードリッヒ・グルダのチェロ協奏曲は、チェロとブラス・オーケストラのために書かれています・・・(あまり関係ない)。

 ヘンデル:チェロ・ソナタ第3番より アレグロ
 

アルバムの最後は、バッハの「エア」で静かに閉じられます。

 

ハーノイは、これからさらに活動の幅を広げてゆく予定だそうです。
楽しみですね。

(2020.07.11.)


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