オーフラ・ハーノイと仲間たち
(Ofra Harnoy and Friends)
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これは楽しいチェロ・アルバム
オーフラ・ハーノイといえば、1980〜90年代に人気のあったチェリスト。
でも最近さっぱり名前を聞きません。
ネットで検索してもヒットしません、もう活動していないのかな〜。 (2019年に活動再開しました! → BACK TO BACH)
このCDは、2012年にマイナーレーベルから発売された、ハーノイ久々のアルバム。
といっても新録音ではなく、1984年から1996年の音源で、おそらく今までCD化されてなかったものを集めたもの。
チェロケースに貼られたステッカーに「網走」とあるのが目を惹きます。
チェロの曲を集めたCDといえば、「愛の挨拶」「熊蜂は飛ぶ」「ヴァカリーズ」といった曲を連想しますが、このCDはひと味違います
ごちゃ混ぜというか、種々雑多というか、おもちゃ箱をひっくり返したような内容は良い意味でカオス。
ヴァイオリンとチェロのための協奏曲、バス―ンとのデュオ、オーボエとのデュオ、フルートとのデュオ、クラリネットとのデュオ、チェロ二重奏、なんとチェロ伴奏の歌曲まであります。
しかも珍しい曲ばかり、珍曲好きの血が騒ぎます。
ヴィヴァルディ/ヴァイオリンとチェロのための協奏曲 RV.546
モーツァルト/チェロとバスーンのためのソナタ K.292
マスネ/エレジー
ボザ/チェロとオーボエのための5つのコントラスツ
オッフェンバック/序奏とメランコリックなワルツ
スティーヴンス/2台のチェロのための5つの二重奏曲
ベートーヴェン/クラリネットとチェロのための二重奏曲 WoO 27-3
・・・などなど、たっぷり79分収録。
シブイ選曲です! 攻めてます!
ていうか、スティーヴンスって誰じゃ?
スタジオ録音もライヴ録音もいっしょくたで、録音状態もまちまちです。
1990年の東京でのリサイタルのアンコールも収録されています。
モーツァルト/バスーンとチェロのためのソナタ 第1楽章
(モーツァルトの隠れた名曲)
マスネ/エレジー
(モーリーン・フォレスターのコントラルトがフィーチャーされた素敵な曲)
ボザ/チェロとオーボエのための5つのコントラスツから第5曲
(チェロとオーボエの二重奏って珍しい! 明るく楽しい曲です)
とにかく楽しいです。
目先が変わって退屈しませんし、どれも良い曲ばかり。
そしてハーノイのおおらかでのびやかなチェロ。
うたごころにあふれた、ナチュラルでエモーショナルな響きを堪能しました。
彼女のチェロは必要以上に重くならないというか、どこか飄々とした軽快さが魅力です。
オーフラ・ハーノイ・ライヴ(2011.01.17)
なお数年前に、彼女のヴィヴァルディ・チェロ協奏曲&ソナタ集がボックスセットで出ました。
超素晴らしいセットで、いまも愛聴しています。
(2016.11.10.)
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