ヴィヴァルディ/調和の霊感 作品3
(シモーネ指揮/イ・ソリスティ・ヴェネティ)
(1987録音)



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親分:イ・ソリスティ・ヴェネティ合奏団を率いて、イタリア・バロックのスペシャリストとして活躍した指揮者、
  クラウディオ・シモーネ(1934〜2018)が2018年9月に亡くなっていたのを今日、3か月遅れで知った。

ガラッ八:相変わらず世事にうといですねえ。

親分:いや全然ニュースにならなかったし・・・クラウディオ・シモーネなんて、世間的にはほぼ無名なんだな。

ガラッ八:たしか、イ・ムジチのライバルでしたっけ。

親分:ヴェネチア音楽院教授であるクラウディオ・シモーネ率いるイ・ソリスティ・ヴェネティに対し、ローマの聖チェチーリア国立音楽院出身者で構成されたイ・ムジチ
  指揮者がいるイ・ソリスティ・ヴェネティと、あえて指揮者を置かないイ・ムジチ
  ライバルと言うよりは、70〜80年代のイタリア・バロック音楽シーンをともに盛り上げた立役者だ。
  一般的な知名度はイ・ムジチが上だけど、俺はイ・ソリスティ・ヴェネティが好きだったなあ。

ガラッ八:どう違うんで?

親分:個人的なイメージだが、真面目で暖かくて木目調のイ・ムジチ、洒落っ気と洗練のメタリックなイ・ソリスティ・ヴェネティって感じかな。

ガラッ八:ほお〜、なるほど。

親分:あくまで個人的な感想というか、大雑把なイメージだぞ。
  たとえばヴィヴァルディ「調和の霊感」から作品3の6のヴァイオリン協奏曲、イ・ムジチの録音がこれだ(1962年、ミケルッチ独奏)。

ガラッ八:昭和の冷夏?

親分:違う、「調和の霊感」だっ!!

 

ガラッ八:おー、これかあ、聴いたことあります! いい曲ですね〜。

親分:これがイ・ソリスティ・ヴェネティだとこうなる。

 

ガラッ八:かなり雰囲気が違いますねえ。

親分:流れるようなカンタービレ、速めのテンポ、残響たっぷりの録音、ムードミュージック的とも言えるが、とにかく聴いて心地良い。

ガラッ八:でもバロック音楽の演奏って、1980年代からピリ辛ブームとかいうのが来て、ずいぶん変わったんでしょう?

親分:それをいうならピリオド楽器ブームだ。 現代楽器ではなく古楽器を使ってバロック時代の響きを再現しようというムーブメントだな。
  イ・ムジチイ・ソリスティ・ヴェネティは現代楽器を使う団体だが、
  たとえばクリストファー・ホグウッド率いるアカデミー・オブ・エンシェント・ミュージックは古楽器団体で、こんな感じだ。

 

ガラッ八:キビキビ・シャキシャキしてますねえ。

親分:この路線をさらに推し進めたのが、ファビオ・ビオンディ&エウローパ・ガランデ

 

ガラッ八:せわしないでやんす〜、なんですかこれは、落ち着きませんねえ。
  ほんとにこれがバロック時代の響きなんですかい?

親分:実際に聴いた人は誰も生存してねえわけだから、わからねえよ。
  で、こういう演奏が流行った後でクラウディオ・シモーネを聴くと、一周廻ってかえって新鮮だったりする。

ガラッ八:ですねえ。

親分:このヴィヴァルディ「調和の霊感」は1987年の録音、シモーネ/イ・ソリスティ・ヴェネティ2回めの録音だ。
  モダン楽器をたっぷり鳴らした、ロマンティックでムード・ミュージック的な演奏だが、好きなんだなあ、これ。

ガラッ八:ゴージャスな演奏ですよねえ、ボーッと聴いていると眠くなってくるけど、贅沢な気分になれて悪くないでやんす。

親分:古楽器の演奏しか知らない人には、ぜひ一度聴いてみてほしいな。
  意外と耳からウロコが落ちるかもしれん。

ガラッ八:そうですね、あっしもほら、耳からウロコがこんなにボロボロと

親分:それは耳アカだっ! 汚ねえやつだなあっ!

 「調和の霊感」第10番(シモーネ/イ・ソリスティ・ヴェネティ)
 

(2018.12.25.)

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