カルロ・テッサリーニ/ヴァイオリン・ソナタ作品14 トリオ・ソナタ作品9
(Valerio Losito:ヴァイオリン Federico Del Sordo:チェンバロ ほか 2018録音)
Tower : テッサリーニ/ヴァイオリン・ソナタ&トリオ・ソナタ
Amazon :6 Violin Sonatas Op.14
常日頃から、
「おんなじようなCD、つぎつぎ買ってよく飽きないね〜」
と、妻に感心されている私です (←たぶん感心はしてない)。
だって好きなんだもんねー、こういう音楽。
え、どういう音楽かって?
いわゆるバロック・ソナタです、もう大好き。
「パンがなければソナタを食べたらいいじゃない?」 (←わけわからん)
たとえば知られざるイタリアの名匠 カルロ・テッサリーニ(1690〜1766)。
ヴィヴァルディの弟子で、生前はヴァイオリンの名人としてそこそこ有名だったらしいのですが、いまではすっかり無名です。
私も2〜3年前まで知りませんでした。
ところがこの人の音楽、伸びやかで明朗で実に素敵なのです。
ヴァイオリン・ソナタ 作品14−1 第1楽章 (目が覚めるようなさわやかさ!)
ヴィヴァルディの弟子らしく、キャッチーでオシャレな安心して聴けるソナタ集です。
バロック後期の人なので、前古典派的な端正さを備えた楽章もあり、ハイドンを思わせるところもチラホラ。
どこまでも素直で、奇をてらったところがないのもいいですね。
音楽としては比較的単純ですが、メロディやハーモニーにセンスの良さが現れています。
ヴァイオリン・ソナタ 作品14−4 第1楽章 (ヴィヴァルディの曲と言っても通りそう)
どの楽章をとっても果汁100%ジュースのようなみずみずしさが滴ります。
不測の事態や事件や事故は起きません、平和で整った世界の中で安心してくつろぎましょう。
聴いてると体調がよくなって寿命が延びるような気すらしてきます。
トリオ・ソナタ 作品9−6 第3楽章 (のどかな中に漂う優美さ・・・麗しい)
クリーンでスマートな演奏を聴かせてくれるヴァイオリニストはヴァレリオ・ロシート。
数年前にもブリリアント・レーベルにテッサリーニのヴァイオリン・ソナタ集を録音していて、思えば私はそれでテッサリーニにはまったんでした。
トリオ・ソナタ 作品9−1 第1楽章 (明るく輝くようなアレグロ)
そしてまたCDが床に積みあがってゆくのであります (CD棚はとっくの昔に満杯です・・・)。
(2022.08.20.)
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