Shelby Flint/The Quiet Girl(1961)
Shelby Flint/Cast Your Fate to The Wind(1966)

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Tower@jp : The Quiet Girl Tower@jp : Cast Your Fate to the Wind


うららかな春の休日。
しかし、前回前々回と2回も続けてミェチスワフ・ヴァインベルクの話をしたりすると、なにか重いものが溜まってきます。
心の奥底で、どす黒いものがとぐろを巻いている気分です。
なので今日は心を浄化するべく、天使の歌声を聴きながら、結跏趺坐・精進潔斎しておりました(←嘘)。

 シェルビィ・フリント/The Quiet Girl & Cast Your Fate to the Wind


まさしく天使であります。

春のそよ風のような歌声は天使度最高、100%エンジェル。
いやむしろ女神でしょうか。

 Angel on My Shoulder (シェルビイが10代の頃に書いた曲とのこと)
 

シェルビィ・フリント Shelby Flint は、1939年生まれ。
1960年代に3枚のソロ・アルバムをリリースするも、1967年に所属レーベルがワーナーに吸収合併されて消滅。
ソロ・シンガーとしての活動に終止符を打たざるを得なくなり、70年代以降は、おもにスタジオ・ミュージシャンとして活動したそうです。
不運な人ですね・・・。
それでも、70歳を超えた現在も、地道に歌っているそうです。

2枚とも地味で静かなアルバムで、ポップスというよりフォークです。
ウィスパー気味の澄んだ歌声は、清らかで気品があり、薄汚れたオッサンの心に沁み通り、洗い清めてくれるよう。
ただ美しいだけでなく、幻想と夢の世界にいざなうような歌唱です。
無垢な天使や妖精たちが遊び戯れている様が脳裏に浮かび(←酔っぱらってるわけではありませんが)、
気分はまさに "Angel on My Shoulder"(彼女の代表曲のタイトル)です。
聴きすすむほどに、わけもなく涙を流して悔い改めたくなります(←危ないクスリはやってません)。

 Hi Lilli Hi Lo
 

"The Quiet Girl"がファースト、"Cast Your Fate to the Wind"がサード・アルバム。
ほとんどギター1本弾き語り風のファースト(予算がなかった?)、ストリングスやフルートを加えてアレンジに凝ったサード、どちらも素敵です。
残念ながらセカンド・アルバム"Shelby Flint Sings Folk"は、現在入手困難。

ちなみに、若きジョニ・ミッチェルシェルビィの歌に魅了され、「彼女のように歌いたい!」とお手本にしたそうです。
言われてみれば初期のジョニは、シェルビィに似ているような気がしないでもないです。

 Danny Boy
 

(2014.3.23.)






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