リンダ・ロンシュタット/デディケイテッド・トゥ・ジ・ワン・アイ・ラヴ
Linda Ronstadt/Dedicated to the One I Love
(1996)
Amazon.co.jp : Dedicated to the One I Love
Tower@jp : Dedicated To The One I Love
皆さまは寝つきは良いほうですか?
私は、もともと決して寝つきが良いたちではなかったのですが、どういうわけかこの数年で、横になればスコーンと眠れるようになりました。
とくに仕事で疲れた日はてきめん、夢も見ずに朝までぐっすり。
これって加齢のせいなのでしょうか。
そして、わが家のベッド以上に瞬速で眠れてしまうシチュエーションが職場の会議。
自分でも不思議なくらい眠れます。
とくに、部屋を暗くしてスクリーンに表やグラフを映されると、もういけません。
あっという間に意識消失、はっと気付くと会議は終了、よだれを拭きながら周りを見回し、
「い、いま何時? ここは・・・どこだっけ?」
と、タイムトラベラーな気分を味わっている私です。
ちょっと自慢かな(←自慢しとる場合ちがう)。
決して出世はできませんが、寝る子は育つというし、まあいいか(←それ以上育ってどうする)。
さてそんな私に、このようなアルバムは不要な気もいたしますが、好きなものは仕方がない。
リンダ・ロンシュタット/Dedicated to the One I Love
1996年に発表された、リンダ・ロンシュタットの子守唄アルバムです。
リンダ・ロンシュタットといえば、ずっと以前に"Simple Dreams"というアルバムをご紹介したことがあります。
いかにも「腹の底から出しとるんじゃー!」と言わんばかりのパワフル・ヴォイスで、カントリーやポップスを朗々と歌い上げる素晴らしいシンガー。
しかしここでの彼女はパワーを封印、ささやくような美声で、次から次へと子守唄を歌ってくれます。
シルクの肌触りのようなリンダの優しい歌声は素晴らしいですが、それ以上にこのアルバムを魅力的にしているのが凝りに凝った選曲。
「ブラームスの子守唄」 ビートルズ「Good Night」 といった定番曲に混じって、ロネッツ「Be My Baby」 クイーン「We Will Rock You」 など、
「いやそれ子守唄違うっしょ」
と突っ込まずにいられない曲を取り上げながら、みごとにララバイとして聴かせてくれるのです。
We Will Rock You
Be My Baby
凡百のララバイ・アルバムとは
「ひと味違うのよっ!」
と啖呵を切るリンダ姐さんのドヤ顔が見えるようです。
実際、1997年のグラミー賞・Best Musical Album for Childrenを受賞しています。
とはいえ決して子供向け作品ではありません。
小さなお子様から大人まで、安心して気持ちよく聴ける名盤です。
このあいだなんか、寝る前にこのCDをかけたら、あまりの素晴らしさに興奮してしまい、すっかり目が冴えてしまったほどであります(←阿呆ですな)。
Beatles の Good Night
(2012.1.12.)
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