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(素人による音楽形式談義・第3回)
2.協奏曲のソナタ形式
この「素人による音楽形式物語」ですが、ある方から「レベルが高すぎるっ!」という皮肉交じりのコメントをいただきました。
やっぱりねー、私たちのギャグ、けっこうハイレベルなんだわ。
・・・ギャグの話ではないと思うぞ。
しょぼーん。わかりにくいってことね・・・。
えーと、なるべくわかりやすく、すすめてゆきたいと思います。
今回は協奏曲のお話。 「協奏曲(コンチェルト)」というのは、オーケストラをバックに独奏楽器が華麗な演奏を繰り広げるタイプの曲です。
なんだか華やかなイメージね。
協奏曲は普通、3つの楽章でできているわ。
第1楽章:速い楽章。ソナタ形式か協奏風ソナタ形式をとることが多い。
第2楽章:遅い楽章。三部形式のことが多い。(三部形式については、またあとで)
第3楽章:速い楽章。ロンド形式が多い。(ロンド形式については、またいつか)
もっとも、ソナタ形式成立以前、バロック時代(1650頃〜1750頃)までの協奏曲の第1楽章は
「リトルネロ形式」といって、独奏と合奏が交替に主導して曲を進めていくという、わりと単純な形式だったの。
りろ、りろ、りろるれろ? わ、舌かんだ。
ま、この形式については、舌もかみやすいことだし、今回は触れないことに・・・。
でもたとえば、ヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲集「四季」は、 リトルネロ形式で書かれてたりするわ。
「四季」って、ヴァイオリン協奏曲だったの〜。 途中で寝るから気が付かなかったわ。
しかし古典派時代になり、ソナタ形式ができると、
「交響曲やソナタ方面ではなにやら新しい形式を使ってるぞ。 我々協奏曲もひとつこれで行ってみようか」
ということになったのかな、「協奏風ソナタ形式」という形式が出来上がったのデス。
管弦楽提示部:オーケストラだけで第一主題・第二主題を提示
↓
協奏提示部:独奏楽器も加わってもう一度両主題を提示
↓
展開部:独奏+オーケストラで主題を展開
↓
再現部:独奏+オーケストラで主題再現
↓
カデンツァ:オーケストラは沈黙、独奏楽器が華麗な技巧を披露
↓
結尾部:オーケストラが加わって曲を終結
あの〜、ちょっと、いいですかあ〜?
はいはい。
ついさっき、「なるべくわかりやすく、すすめてゆきたいデ〜ス」 なんてうそぶいてたよね。
うん
どこがわかりやすいねん!! 今までの倍はややこしいでホンマ!
少し複雑かなあ、要するに、
@協奏を始める前にオーケストラだけで一度主題を提示する。
A最後のほうに独奏楽器の独り舞台(カデンツァ)を用意する。
これ以外は、普通のソナタ形式と変わらないのよ。
あと、提示部は繰り返さないよ。 管弦楽提示部と協奏提示部で、すでに提示部を繰り返しているようなものだから。
やっぱりよくわからない〜。耳から煙が出そうだよ。もくもく。
とにかく実際に聴いてみましょう。 モーツァルトのピアノ協奏曲第23番イ長調より、第1楽章。
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(05.7.24.記)
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