中原めいこ/ココナッツ・ハウス
(1982)
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先日、門あさ美の「サシェイ」をご紹介して自分でも聴きまくっていたら、
「そういえばあの頃、中原めいこもよく聴いたよなあ」と思い出し、十何年ぶりに聴きますと、やっぱり良かった〜。
中原めいこ/ココナッツ・ハウス(1982)
1980年代トロピカル・ポップスの女王の、記念すべきファースト・アルバムです。
1曲目「今夜だけDANCE・DANCE・DANCE」の問答無用のキャッチーさ、攻撃的なまでのノリの良さ、流麗なメロディ・センス、洗練されたアダルトな歌詞。
忘れられるのは惜しい名曲です。
今夜だけDANCE・DANCE・DANCE
川島なお美に提供した「GEMINI」もやはり、キャッチーなサビを冒頭に持ってくるあざとい構成に魅了されます。
ずるいよこれは・・・・・・なんつう名曲なんだ・・・・・・。
GEMINI
中原めいこ(1959〜)は、4thアルバム「ロートスの果実」(1984)収録の「君たちキウイ、パパイヤ、マンゴーだね」が有名ですが、
じつは彼女のラテンでビーチでリゾートでダンスでパーティーでサンシャインなワールドは、ファースト・アルバムの時点ですでに完成していました。
というか完成しすぎてました(これ以上進化のしようがないほどに・・・)。
「グロリア・エステファンにそっくりじゃん」と言う人がいますが、
グロリア・エステファン&マイアミ・サウンド・マシーンのデビューは1984年、中原めいこのほうが2年も早いのですよ下がりおろう!
どの作品もレベルの高いきらびやかなトロピカル・ポップ、代わり映えはしないけど、いつでも楽しさ一等級。
王道ポップスど真ん中、歌謡曲風猥雑さも味のうち、バブル時代を予見するようなゴージャスでお洒落なサウンドは、くりかえし聴いても飽きません。
のびやかな歌唱力にも定評がありました。
ロマンティックで甘々なスロー・バラードもちゃんとあります。
涙のスローダンス
じつは彼女のアルバムには駄作がありません、どれをとっても安定の仕上がり。
逆に言うとみな似たような感じですが、全部良いので全部聴くのであります。
あえて選ぶならば、
粋でスマートでトロピカルなシティ・ポップを聴かせる3作目「MINT」(1983)と、
粋でスマートでトロピカルなシティ・ポップを聴かせる5作目「CHAKI CHAKI CLUB」(1985)がお気に入りです(←だってノリがおんなじなんだもの)。
徐々にR&B色を強めながら、コンスタントに上質のポップ・アルバムを発表。
しかし1991年に11作目のアルバムをリリース後アメリカに移住、新作の発表はとだえます。。
その後もコンポーザーとしては早見優などに楽曲提供していましたが、2000年ごろから完全に沈黙、現在は消息不明です。
なんとなく門あさ美に通じるものがあります。
ある意味、「早すぎた天才」だったと思います。
元気にされているのかなあ、それだけでも知りたいです。
やきもちやきルンバ・ボーイ(5thアルバム「CHAKI CHAKI CLUB」より)
(2017.09.23.)
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