ジョヴァンニ・B・サンマルティーニ/シンフォニア集
ウィリアム・ボイス/8つのシンフォニア

(ケヴィン・マロン指揮 アレイディア・アンサンブル)

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HMV : Sannartini Symphonies
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HMV : Boyce Symphonies Op.2 icon

交響曲のうぶ声

18世紀の半ばごろ、オペラの序曲が単独で演奏されはじめたのが、交響曲の始まりです。
開祖は、ジョヴァンニ・バッティスタ・サンマルティーニ Giovanni Battista Sammartini(1701?〜1775)
というイタリア人作曲家。
ドイツのC・P・E・バッハ(バッハの次男)、フランスのゴセックなどがこれに続き、
この新しい音楽スタイルは、ヨーロッパに広がってゆきます。
イギリスでは、ウィリアム・ボイス William Boyce(1711〜1779)が「8つのシンフォニア作品2」で、
大人気を博します。

どの曲も基本的に3楽章です。 各楽章1〜4分程度と短く、退屈するヒマもありません。
溌剌としたリズム、よく歌うメロディ、ときに垣間見せる哀愁。
要するに当時の娯楽音楽です。 ほとんどポップス感覚、お洒落なBGMとして気楽に聴けます。
間違っても深刻かつ真面目に聴く音楽ではありません。

 

バロック音楽(ヴィヴァルディ、バッハなど)と違い、対位法は使われず、主旋律と伴奏がはっきり分かれてます。、
後の古典派(ハイドン、モーツァルト)のようなソナタ形式もまだ確立していません。
様式としてはどっちつかずの過渡期前古典派といいます)ながら、無視するのはもったいのうございます。
バロックと古典派を橋渡しする、チャーミングな曲たち。
うぶ声を上げたばかりの交響曲の、かわいらしい様子を楽しみたいものです。

しかしながらこうして誕生したかわゆい交響曲たち、
やがてあのゴツゴツしたベートーヴェンへ、ヌーボーと図体デッカイブルックナーへ、
そして肥大・膨張の限りを尽くすマーラーへと変貌してゆくわけです。
ああ、あのころは可愛らしかったなあ・・・髭ヅラのオッサンと化した息子を見る親の心境であります。
(ベートーヴェン・ファン、ブルックナー・ファン、マーラ・ファンの皆様スンマセン)

M・A・シャルパンティエ「真夜中のミサ」などで、暖かくまろやかな演奏を聴かせてくれた
ケヴィン・マロン指揮 アレイディア・アンサンブル、ここでも優雅で爽やかです。 素晴らしい。

(06.11.27.)

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