ショパン/バラード第1番 ト短調 作品23
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娘たちのピアノ発表会が近づいてきました。
長女(高2)は、一昨年は「月光」の第3楽章、昨年は「熱情」の第3楽章を、どうにかこうにか弾いてのけました。
とくに「熱情」は娘には相当難しかったらしく、軽〜い気持ちでこの曲をすすめた私は、あとでずいぶん恨み言を言われました。
で、今年・・・・・・。
「こんどのピアノの発表会なに弾こうかな〜」
とまた私に訊いてきました。
学習能力の欠如というか、喉元過ぎれば熱さを忘れるというか、そういう懲りないところはやっぱり私に似たんでしょうかね。
「ショパンのバラード第1番なんか、いいんでないかい?」
と軽〜く言ってやると、You Tubeなどで観て気に入り即決定!
・・・・・・・・
ただいま、ピアノの前で気絶悶絶七転八倒しております。
「何でこんな難しい曲すすめたのよ〜! 音符多すぎるし!!」
わははは、ホントに懲りない奴だ・・・。
さて、じつは私、ショパンはなんとなく苦手、あまり聴きません。
このHPでもほとんど取り上げてないはず。
いま調べると、なぜか歌曲集とピアノ三重奏曲を取り上げてましたが(←妙な奴)
ただし、バラード第1番 ト短調 作品23は例外的に超大好き。
抒情と激情の絶妙なバランス、コーダの異様な昂揚と劇的な幕切れ、
素晴らしいなあ〜。
私が持っている録音は3種類。
ウラディミール・ホロヴィッツ(1968)
「ホロヴィッツ・オン・テレビジョン」に収録されている名演奏、かなり個性的です。
スタジオ・ライヴなのですが、中盤から徐々にテンポが速くなる(?)。 のってきたんですかね。
そしていったんテンポを落としたあとのコーダの笑っちゃうくらい軽やかなこと。
他の演奏はもっとドタドタしてます。
じつはこれ、私の刷り込み演奏。
初めて聴いたのがこの演奏だったのは幸運なのか不運なのか。
ウラディミール・アシュケナージ(1983)
たぶん由緒正しい正統派の演奏。
枯葉舞う晩秋の景色が脳裏に浮かぶよう。
どのフレーズからもロマンティックな抒情がこぼれおちてきます。
人間的な温かみを感じさせる演奏であり、ホロヴィッツのような遊び、ケレン味はありません。
優しくて真面目な人なんだなきっと(ちょっと優等生すぎる感じも)。
娘はこの演奏をお手本にして・・・・・・打ちのめされていました。
マウリツィオ・ポリーニ(1999)
アポロン的というのでしょうか、クリスタルの王宮で美形の貴公子がエメラルド色のピアノを弾いてるみたい(どんな色だよ)。
端正、洗練、流麗、優雅、まさに一分の隙もない完璧な演奏。
え、人間味が感じられない?
それはまあ、このころのポリーニはほとんど神ですから仕方ありません。
アルゲリッチが正規録音を残していないのが残念です。
若いころのスタジオライヴがあるそうですが(未聴)。
さて、発表会まであと10日、娘はどんな演奏を聴かせてくれるかな?
いまはまだ、コーダの部分で空中分解してますが・・・。
(2011.12.14.)