ベートーヴェン/ピアノ・ソナタ「月光」「悲愴」「熱情」ほか 
(ホロヴィッツ独奏 1963,72録音)



Amazon.co.jp : ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ「月光」「悲愴」「熱情」他


このところ我が家では毎日、ベートーヴェン「熱情ソナタ」第3楽章が鳴り響いています。
同じところを何度も繰り返したり、つっかえたり、「駄目だー!」という叫び声が混じったりします。

来月、長女(高1)が通っているピアノ教室の発表会があるのです。

去年は「月光ソナタ」の第3楽章(どうにかこうにか)弾いた長女、
「さて今年は何にしよう」
と言うので、
「去年が『月光』なら今年は『熱情』じゃね?」
と、軽い気持ちで提案したのはこの私。

長女も、「じゃあそうするかぁー」と軽く決めたものの、いざ練習してみると、かなりの難物のよう。

月光の第3楽章が(どうにかこうにか)弾けたんだから、熱情の第3楽章も(どうにかこうにか)弾けるのでは?」

と、素人の私は思うのですが、
「全然別物! うぎゃー!」
と、毎日叫びながら弾いてます。

「なんでこんな難しい曲すすめたのよ!」
と、恨みがましい目を向けてきます。

「獅子は我が子を千尋の谷底に突き落として鍛えると言うではないか!」(←そんな大げさなものかい)

まあ、まだ1カ月あるので、最終的にはなんとかなるだろと(周りは)思ってますが・・・。
ちなみに次女(中2)はショパンのノクターン第1番を弾きます。


さて、ベートーヴェンのいわゆる「3大ソナタ」を収めたCDはたくさん出ていますね・・・・・
といいながらCD棚を見ると、おやおや、ウチには1種類しかありませんでした。

ウラディミール・ホロヴィッツの演奏したものです。
そういやこれしか聴かないなあ。

ピアノ・ソナタ全集は何種類か持ってるのですが、ケースから出すのが面倒なので、めったに聴きません(ダメじゃん)

しかしそれはそれとして、ホロヴィッツの演奏、やっぱり良いです。
意外なほどストレートでまっとうな解釈でありながら、
ところどころに余裕というか遊びというか洒落っ気を感じさせる、洗練された演奏。

 「熱情ソナタ」第3楽章
 

しかししかし、じつは私が一番気に入っている「熱情ソナタ」の演奏は、
「爆演魔女」の呼び名も高い(?)、ヴァレンティーナ・リシッツァによるこの動画だったりします。
    ↓
 「熱情ソナタ」第3楽章
 

力強さといい、切れ味といい、熱にうかされたような激しさといい、私の好みのど真ん中。

この動画を見ると、なぜだかムンク「吸血鬼」という絵を連想してしまいます(←失礼な奴)
なおこの方、残念ながらCDは出しておられないようです(なぜかDVDは出ています)
凄い実力の持ち主だと思うんだけどなあ。

(10.11.8.)



ムンク「吸血鬼」



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