乾くるみ/蒼林堂古書店へようこそ
(徳間文庫 2010年)




Amazon.cp.jp : 蒼林堂古書店へようこそ (徳間文庫)


<ストーリー>
ミステリ評論家でもある林雅賀が営むミステリ専門古書店・蒼林堂
旧友・大村龍雄、高校生・柴田五葉、小学校教師・茅原しのぶ
日曜日にはいつもの面々が集まり、珈琲と猫をかたわらにささやかな謎解きを楽しむ。
そして至福の十四か月が過ぎたとき…。
乾くるみがかつてなく優しい筆致で描くピュアハート・ミステリ。


夏休みをとり、家族旅行に行きました。

次女の吹奏楽部の練習は・・・休ませました。
旅行、以前から予定していたので。
というか、まさか四国大会に進めるとは家族のだれも思っていなかったのですよ! わっはっは。

今年の目的地は横浜
娘たちもそろそろ、「親と一緒に旅行なんて・・・」と言いだす年齢ですが、
「都会に連れて行ってやる!」「うまいもん食わせてやる!」と言うと
ホイホイついてくるのでまだ可愛いものです。
でも知らない人にはついていくんじゃないよ。


新幹線の中で読んだのが、乾くるみ「蒼林堂古書店へようこそ」
ミステリ専門古書店が舞台の、日常の謎もの連作短編集。

ミステリとしてはライトフライ級程度、犯罪もおこりません。
やや食い足りないけれど、安心して読めます。

一編ごとに挿入される、店主・「林雅賀のミステリ案内」なるエッセイが、むしろ本篇以上の読み応え。
本篇のテーマに沿った古今東西の名作が次から次へと紹介されます。
紹介されてる本、半分も読んでいない・・・ おまけに読んだ本も半分は忘れてるし。
あれも読みたい、これも読まなきゃと、なんだかそわそわしてくる、
ミステリ・ファンにはたまらない読み物です。

最後の短編で明らかにされる「仕掛け」は、想定の範囲内ですがほのぼのとしたもの。
そして最後のエッセイの最後の一行で明らかになるハッピーエンド。

あの、悪意とたくらみに満ちた叙述トリック・恋愛ミステリ「イニシエーション・ラブ」(ただし傑作)書いたのと
おんなじ人とは思えません。 人間丸くなったのかな。

ところで大村が読む本のタイトルがすべて伏せられていることが気になります。
どんな本読んでたんだろう、このオッサン。


ところで横浜では・・・・、
中華街の名店、老舗の洋食屋、みなとみらいのオシャレなレストラン、山手の洋館カフェなど、
一家でひたすら歩き、ガツガツ食べました。
さぞ体重増えたのではと、帰ってから測ったら、あまり変わっていなかったのでホッ。
これならもっと食べればよかった(←コラコラ)。
むしろ体脂肪率は減っていたほど。
猛暑日の都会を歩きまわると、エネルギーかなり消耗するのですね。

でもさすがにふくらはぎはパンパン、疲れました。
だというのに・・・次女は今日からふたたび吹奏楽部の練習。 元気な娘だ・・・。
長女は今日は友達とまたまた新幹線に乗って、甲子園で高校野球観戦。 むちゃくちゃ元気だ・・・。
熱中症になるんじゃないよ。

私は明日から仕事再開、本日は家にこもってミステリでも読みます。

(10.8.9.)


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