門あさ美/SIMULATION(1985)



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1970〜80年代に活動したシンガー・ソングライターで、現在も根強いファンを持つ 門あさ美(1955〜)。
極度にシャイで人前に出るのが大嫌い。
なのでライブはやらず、メディアにもほとんど出ず、生い立ち・経歴非公開というミステリアスなお方 (ならなぜ歌手になったんだ・・・?)。

 

それでいてアルバムは軒並みヒット。
チャート・トップ10入りしたアルバムもありました。
1988年(昭和が終わった年)に9枚目のアルバムをリリースし、その後長い沈黙。
とはいえ今世紀に入ってからも、ベスト・アルバムの選曲やジャケット・デザインは自分でやっています。 
2019年には、伊藤蘭のアルバムに曲を提供もしています。
しかしご本人の近況は不明なまま。
鮮やかな消え方は、個人的に山口百恵と双璧だと思います。

一度もライブをしなかった門あさ美、代わりと言ってはなんですが、彼女の曲に拍手や歓声、手拍子を重ねた「疑似ライブ」盤があります。

 SIMULATION (1985)

疑似ライブと言ってもアルバム音源をそのまま使うのではなく、ライブっぽいアレンジを施したうえで新たに録りなおしています。
サウンドもライブらしいホールトーンを感じる仕上がりで、これはけっこう手が込んでますね。
むしろ普通にライブして録音したほうが早かったんじゃないかと思うくらい。
歌声も生っぽいライブ感があり、あさ美さんの艶のあるセクシー・ヴォイスにドキドキできます。



代表曲が並ぶ選曲も悪くなく、セルフカバー・アルバムとして見事に完成しています。
ファンならば、オリジナル・アルバムとは違った新しい魅力を発見できますし、
門あさ美を知らない方でも、このアルバムから聴きはじめても問題ないんじゃないかと思うくらいです。

ただ一つ不満なのが、収録時間の短さ。
全6曲、25分って、そんな殺生な〜。

(2025.05.31.)


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