ニーナ・コトワ/ロマンティック・チェロ
(2000年)



Amazon : ロマンティック・チェロ〜ニーナ・コトワ


チェロ奏者・ニーナ・コトワのデビュー・アルバム。

オーケストラ伴奏によるチェロ名曲集ですが、「ファッション・モデルの経歴をもつ美人チェリスト、デビュー!」ってことで、ポピュラー名曲をちょろっと弾いて一丁上りと思ったら

 大間違いなんだからねっ!! であります。


かくいう私も美貌に惹かれてジャケ買いしたのですが、聴いてみると並々ならぬ意気込みと熱意のこもったアルバムでした。
繰り返しじっくり味わうに足る名盤です。

いくつかの曲ではオーケストラ・アレンジをニーナ・コトワ自ら担当しています。
ストラヴィンスキー「ペトルーシュカ」から「ロシアの踊り」なんて、かなりの名編曲だと思います。
そもそもこの曲をチェロとオケでやろうと思うところからしてタダモノではありません。



ラフマニノフのロマンス「美しい人よ、歌うなかれ 作品4−4」もニーナ・コトワ自身のアレンジ(元はピアノ伴奏歌曲)。
とても美しい曲です。



選曲もかなりひねっています。

いわゆる定番曲はフォーレ「エレジー」とラフマニノフ「ヴォーカリーズ」くらい。
ロシア人らしくロシアの曲が多いですが、珍しい曲のオンパレードであり、
グラズノフ「エレジー 作品17」
などというめったに演奏されないピアノ独奏曲を、わざわざチェロに編曲して録音してます(以前からやりたかった曲だそう)。
1:50からの中間部の力強く激しい低音域での表現には、思わず「おっ」と言わされます。



さらに若い演奏家の名曲集としては異例なことに自作曲も数曲収録、これらはやや前衛的でジャズっぽかったりします。
ただの美人さんではありません、多才かつ硬派なミュージシャンですね。

ニーナ・コトワ作曲:ダーク・ブルー


ニーナ・コトワ作曲:ふたりの会話


レコード会社も新人によくもこれほど好き勝手やらせてくれたもの。
やっぱり美人に頼まれたら断り切れなかったのですね、わかるわかる(←違うと思う)。
おかげさまで、はじめて聴く素敵な曲がいろいろ楽しめます。

グラズノフ「バレエ『ライモンダ』間奏曲」なんて、まさに「隠れた名曲」と呼ぶにふさわしいです。
これもニーナ・コトワ自身の編曲。



ニーナ・コトワ、生で聴いてみたいものです。
また来日しないかな。

(2019.11.5.)


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