ジョヴァンニ・ベネデッティ・プラッティ:通奏低音とチェロのための6つのソナタ
(セバスチャン・ヘス:チェロ アクセル・ウォルフ:リュート&テオルボ)



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前回、アルフレード・ピアッティ Alfredo Piatti 「無伴奏チェロのための12のカプリース」をご紹介しました。

どうでもいいですが、よく似た名前のプラッティ Platti という作曲家がいて、やっぱりチェロのための曲を書いています。
フルネームはジョヴァンニ・ベネデット・プラッティ Giovanni Benedetto Platti です。
ピアッティは19世紀の人ですが、プラッティは1697頃生まれで1763没の、18世紀バロック時代の人。

二人とも、音楽史から忘れ去られている点では良い勝負(←失礼)ですが、
なかなか良い曲を書いている点でもこれまた良い勝負。

 プラッティ:チェロ・ソナタ第1番
 

伸びやかで肩のこらない、優しく暖かい曲ばかり。
イタリア・バロック期チェロ・ソナタの名品といえましょう。
ヴィヴァルディのチェロ・ソナタに引けを取らないクオリティです。
「ヴィヴァルディとどこがどう違うの?」と言われると・・・・・・、確かに区別がつかないほどよく似ていますね。
まあ、心地よい曲ばかりなので良いではないですか、気にしない気にしない。

バロック・チェロリュートorテオルボの古風で簡素な響きも、味わい深いもの。
心にじわーっと沁みてくるようです。

プラッティは、ヴィヴァルディが活躍したヴェネツィアからほど近いパドヴァの生まれ。
25歳の時にドイツ・バイエルン州のビュルツブルク大司教に招かれ、当地のビショップ王子の宮廷楽師となります。
ここでソプラノ歌手、テレジア・ラングプリュックナーと結婚し、8人の子供に恵まれ、生涯をビュルツブルクで過ごしました。
よっぽど居心地良かったんでしょうね。
作曲家としては忘れ去られていますが、おそらく平穏で幸せな一生を送ったのではないかと。

なお、プラッティ自身はチェリストではなく、すぐれたオーボエ奏者だったそうです。
鍵盤楽器の名手でもあり、テノール歌手としてもなかなかのものだったとか。
バロック時代の職業音楽家は、こういうオールラウンド・プレイヤーが多かったみたいですね。

主君ビショップ王子の弟君が熱心なチェロ愛好家で、チェロ・ソナタは1725年頃に、彼のために書かれたそうです。

ジャケット写真の、おとなしくうずくまるワンちゃん、いいですねえ。
画面の構成が見事で、二人の奏者とワンちゃんが綺麗に対角線上に並ぶ、安定した構図です。
ひょっとしてワンちゃんも演奏に参加していて、ときどき唸り声とか吠え声が入ってるのかなと思いましたが、
残念ながら(?)そのようなことはありませんでした。

(2014.3.9.)

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