ピアッティ/無伴奏チェロのための12のカプリース ほか
 (Soo Bae:チェロ)




Amazon.co.jp : 12 Caprices for Cello

Tower@jp : ピアッティ/チェロのための12のカプリース


無伴奏チェロのための音楽、といえば
バッハの「無伴奏チェロ組曲」があまりにも有名かつ偉大。
しかも第1番のプレリュードなんか実に親しみやすいですね。

 ために、それ以外の作曲家の作品がすっかりかすんでいる感が無きにしもあらず。

しかし、すぐれた曲はたくさんあります。
たとえば、コダーイやカサドの「無伴奏チェロ・ソナタ」レーガーやブリテンの「無伴奏チェロ組曲」黛敏郎「BUNRAKU」などは、
文句なしの名曲であります。
ありますが・・・、「親しみやすいか」といえば、うーん・・・。

 「コダーイの無伴奏チェロ・ソナタが大好きで、毎日通勤電車の中で口ずさんでます!」

という人は、あまり多くないのではないでしょうか(当たり前じゃ)。

しかし、ありましたよありましたよ、親しみやすい無伴奏チェロ作品が。
恥ずかしながら最近まで存在すら知らなかったのですが、これはいい!

 アルフレード・ピアッティ(Alfredo Piatti)(1822〜1901)の「無伴奏チェロのための12のカプリース 作品25」

「カプリース」という名前からも、パガニーニの向こうを張っているのは明らかで、
その名に恥じない超絶技巧の嵐です。
チェロの楽譜とは思えない音符の数に、重音の速弾き、ハイポジションの連続、
どの曲も演奏者にとっては息絶え絶えモノでありながら、
珠玉のメロディ、柔らかく優雅な響き、沸き立つリズムと、
聴くほうにとっては気楽に楽しめる音楽作品となっているのが素晴らしい。

第3番なんか、スキップしながら口ずさむこともできそうです(いや私はやりませんが)。
でも演奏者はおそらく死ぬ思い。

ピアッティ/12のカプリースから第3番


カナダ生まれのチェリスト、Soo Baeは、この難曲を余裕を持って弾ききっています。
難パッセージを楽々と弾いてしまうもので、かえって難しそうに聴こえないという、ものすごい演奏です。

これ、どれも本当に物凄くムツカシイ曲なんですよー!

腕力も相当必要なはず。
スリムで綺麗なお姉さんですが・・・・いや凄いなあ。

Soo Bae Records Piatti for Naxos Records


(2014.3.2.)


ピアッティ/12のカプリース(全曲!)



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