ウィリアム・バード/ハープシコード曲集
(グスタフ・レオンハルト独奏)




Amazon.co.jp : William Byrd: Harpsichord Music

クラシックCD、その気になればずいぶん安く買える今日この頃。
国内盤も輸入盤も、1枚1000円程度で良いものがたくさんあるし、
ボックスセットだと1枚あたり500円以下はザラ。
その恩恵に浴して、オトクなCDを買い漁ってきた私ですが、
先日聴いたシュメルツァーのヴァイオリン曲集で、アルファレーベルのCDがすっかり気に入ってしまいました。

そして、また買ってしまいました。
た、高いのに・・・。 1枚で2940円もするのに。 ナクソスなら3枚買えるのに。
しかしジャケットワークは美しいし、録音は素晴らしいし、巨匠グスタフ・レオンハルトの演奏・・・やはり良いなあ。 
またまた、気に入ってしまいました。

ウィリアム・バード(1542頃〜1623)は、400年も前のイギリスの作曲家。
織田信長や豊臣秀吉と同じころの人ですね。 というか徳川家康とほとんど同い年です(1543生)。
当時イギリスでは英国国教会(プロテスタント)が主流、カトリック信者のバードは肩身が狭かったようです。
国教会から告発されたり、罰金刑を受けたり、さまざまな弾圧を受けましたが
改宗することなく、自分の信仰を貫きました。
「国教忌避者」にもかかわらず、その音楽的才能ゆえエリザベス1世に寵愛され、
人々の尊敬を集め、天寿を全うしました。

彼の鍵盤楽器のための音楽は、華やかというよりは、しっとり落ち着いた雰囲気。
加えて最上の楽器による最上の演奏を見事に捉えた名録音。なんという深い響き。
16世紀イギリス鍵盤音楽の典雅でひそやかな息遣いを満喫すれば、
立て続けにフルプライスのCDを買って昂ぶった気持ちも沈静してゆきます(←その程度で昂ぶるなっ!)。

 アルマンの女王
 (慰めるようなテーマによるバリエーション)

 グラウンド
 (静かなテーマが華やかに変奏されてゆきます)

(07.12.4.)


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