シベリウス/ヴァイオリン協奏曲
シュニトケ/合奏協奏曲第1番

(ギドン・クレーメル独奏、ロジェストヴェンスキー指揮)
(デンオン COCO-70547)



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またまたまた、デンオン・クレスト1000です。
やれやれ、よっぽどたくさん買い込んだんですねえ。
などとヒトゴトのように言うてますが、ホントにたくさん買うてしもたんです〜。
財布の中は涼しい風が吹いているし、置き場所はないし、そもそも全部聴けるのかなあ・・・?

さて、それはそれとして、これまた1000円ではもったいないほどの、すんばらしい1枚です。
(ジャケット写真はどんより暗いですけど)
ヴァイオリンの鬼才・ギドン・クレーメル若き日の名盤で、彼が思いっきりトンガッテた頃の代表盤(1977年録音)。

まず、シベリウスのヴァイオリン協奏曲 
これは、わが最愛のヴァイオリン協奏曲のひとつでして、青白い炎が妖しく燃えているような、情熱的なのになぜかひんやりとした肌触りの音楽。
当時30歳のクレーメル、完璧すぎるほど完璧な演奏を繰り広げてゆきます。
ただ、第1楽章は少々クールすぎるかな? 
終結部の追いまくり方などは、昨年出た諏訪内晶子盤のほうが同じクール系でもさらに迫力があります。
でも第2楽章の後半は、熱く熱く盛り上がってますね。
第3楽章も終結部がちょっと落ち着きすぎですが、まあ好みの問題。 
これが当時のクレーメルの持ち味なのでしょう。
オケの響きがちょっと重い(録音が古いせいか?)ようですが、とにかく名演!

次のシュニトケの合奏協奏曲第1番
このCD録音の直前(1977年1月)に作曲された、ほやほやの現代音楽です。
アルフレード・シュニトケ(1934〜1998)は、ソ連生まれですが、両親はドイツ系のユダヤ人で、
彼は自分のことを「国籍はロシア人、外見はユダヤ人、内面はドイツ人」と言っていたそうです。
ちなみにワタシは、父は岐阜県人、母は高知県人、自分の生まれは岡山県、今住んでいるのは香川県です。
 (田舎ばっかりやな〜、え、およびでない・・・こりゃまたシツレイしました)

 シュニトケ/合奏協奏曲第1番 第2楽章:トッカータ
 

シュニトケの音楽は「多様式」とか「複合様式」とか呼ばれます。
クラシック、現代音楽、ジャズ、ポピュラーなど
いろいろな要素を混ぜ合わせて、不思議な雰囲気をかもし出すもので、この合奏協奏曲第1番が、いわば代表作。
プリペアド・ピアノ(弦にペンなどを挟んで音を濁らせたピアノ)の寂しげなメロディに始まり、
二つの独奏ヴァイオリンによる、いかにも現代音楽的なエレジーが続いたかと思うと、
突然ヴィヴァルディ風アップテンポな音楽になり、バロックぽく盛り上がったクライマックスでは不協和音がガンガン響き、
また静かになったかと思うと、こんどはムード音楽(ポール・モーリア!)風、
さらにはタンゴも登場するという、ごった煮風多国籍・ジャンル横断・時代横断的闇鍋音楽。
もっとも陽気さはほとんどなく、全体を緊張感が貫いています。 

 シュニトケ/合奏協奏曲第1番 第5楽章:ロンド
 

美しく絶望しているような音楽であります。
どこか狂気をはらんだようなクレーメルのヴァイオリン、曲想に合っています。
ただ、全体で1トラックになってるのはちょっと・・・5トラックくらいに分けてくれると聴きやすいのに。

なにせ1000円ですから、だまされたと思って聴いてみてはいかがですか?
本当にだまされたと思っても責任はとれませんが・・・
(03.4.30.記)




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