グリフェス/管弦楽作品集
(ファレック指揮/バッファロー・フィル)
(ナクソス 8.559164)


Amazon.co.jp : Charles Griffes: The Pleasure Dome of Kubla Khan

HMV : Griffes/Symphonic Works icon

チャールズ・グリフェス(1884〜1920)は、アメリカの作曲家。
わずか35歳で亡くなってしまったこともあって、ほとんど知られていませんが、
近代フランス音楽の影響を受けた美しい音楽を残しました。

このCDの最初に収録されている「白い孔雀」は、わずか5分半ほどの交響詩。
優雅に羽を広げる孔雀の姿を表現しつつ、耽美で幻想的で濃密な音楽世界が展開します。
ドビュッシーの「牧神の午後」、ラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」などがお好きな方におすすめ。
というか、これらの作品の模倣に近いですね、はっきり言って。
ただし超一級の模倣は、下手にオリジナリティある作品より、よほど魅力的かも。
 

ピアノと管弦楽のための「3つの音画」が、とくに気に入りました。
3曲あわせて8分あまりという小品で、各曲には「夕べの湖」「夢の谷」「夜の風」という
詩的なタイトルがつけられています。(エドガー・アラン・ポーの詩にインスパイアされたとか)
1曲目ではピアノをごく抑制的に使い、2曲目で多少動かし、3曲目に至って奔放に飛翔させるという構成がクレバー。
むせ返るほどにロマンティックな響きには完全に魅了されました。

「フルートと管弦楽のための詩曲」は、どこか東洋的な雰囲気の作品。
夢見るように始まり、活発な中間部をはさんで、また消え入るように終わる10分ほどの曲で、これまた完成度高いです。
 

ただしこの一枚、「静か系」の曲が主ですので、少々眠くなるのはご容赦のほど。
むしろ聴きながら寝ると、良い夢が見られるかもしれません。

ナクソス・レーベルですので、1000円程度で買えます。
以前ご紹介した、アーサー・フートもそうですが、
アメリカのクラシック音楽といえば、ガーシュイングランド・キャニオン組曲、と長い間思っていた私にとっては、なかなかに驚きの一枚なのでした。

(04.4.18.記)

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