J・S・バッハ/管弦楽組曲全曲
(ラ・ストラヴァガンツァ・ケルン 有田正広:フラウト・トラヴェルゾ 1994録音 2枚組)
(ネヴィル・マリナー指揮 アカデミー室内管弦楽団 ウィリアム・ベネット:フルート 1970録音)
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今年は暖冬だと思っていたら突然寒くなりました。
わがうどん県も雪が舞っています。
昨日のお昼は近所のうどんの名店であつあつの釜あげうどん(大盛り)を食べました!
天ぷらもおでんも食べました! (香川のうどん屋にはたいていおでんコーナーがあるのです)
こんな日に聴く音楽は、ホッコリとした温かい響きのものを。
たとえば、バッハの管弦楽組曲などいいですねえ。
フルート独奏を伴う第2番と、「G線上のアリア」の原曲「エア」を含む第3番が特に有名ですが、全4曲とも綺麗な音楽、楽しく聴けます。
組曲第2番よりバディネリ
組曲第3番よりエア&ガヴォット
バッハの全作品中でも屈指の親しみやすさを誇る名曲であり、バッハ入門にも最適。
小難しい理屈も何もありません、こたつに入っておかきポリポリ&みかん剥きながらのんびり流してると、
穏やかで豊かな気分になります、体重も少々豊かになりますがそれはバッハのせいではありません。
お気に入りの演奏は、ピリオド楽器をスリムに鳴らしたラ・ストラヴァガンツァ・ケルン盤(2枚組)。
少人数編成ですが、それを感じさせないゴージャスでおおらかな響き。
よくこなれて柔軟さもあり、おそらくはこの曲の理想の演奏のひとつです。
有田正広のフラウト・トラヴェルゾの素朴な音色も味わいがあります。
組曲第2番
現代楽器による演奏なら、マリナー/アカデミーの1970年盤を。
私にとっての刷り込み演奏でもありますが、それを差し引いてもキビキビした切れの良いリズムで、すっきりさわやかにまとめた名演です。
特筆するべきは、全4曲をCD1枚に収めていること、これは大きい。
それほど快速でスマートな演奏なのです。
バロック音楽といえばイ・ムジチ流のふくよかで優雅な解釈が主流だった1970年代にはかなり刺激的でした。
のちの古楽器演奏を予見していたともいえますね。
組曲第2番より序曲
独特というか異形というか天上天下唯我独尊なのが、カザルス指揮/マールボロ祝祭管弦楽団の録音。
カザルスの覇気あふれる指揮により、グイグイ前に押し出していくような演奏で、とにかく熱い熱い。
音のフォルムが崩れようが、アンサンブルが乱れようが、それがなんぼのもんじゃいと突き進みます。
スケールの大きさとエネルギーの凄ざまじさ、唯一無二の個性に圧倒、寄り切られます。
ほとばしるパッション、とどまるところを知らない表現意欲、芸術は爆発だー!
バッハではなくカザルスを聴くって感じですが、音楽好きなら一度は聴いておきたいです。
{2016.01.24.)
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