モーツァルト/ヴァイオリン・ソナタ全集
(サルヴァドーレ・アッカルド:vn/ブルーノ・カニーノ:pf 1988〜89録音 ほか)



Amaon : Mozart/Violin Sonatas


明るい豪快系モーツァルト


モーツァルトのヴァイオリン・ソナタって、なんか好きなんですよね。
そもそも何曲あるのかもよく知らないんですが、とにかく好き、20曲くらいですか?(テキトー)
いままでこのHPでもいくつかの演奏をとりあげましたが
実は、いちばん好きな演奏をまだご紹介しておりませなんだのじゃ〜。

それは、サルヴァトーレ・アッカルドのヴァイオリンと、ブルーノ・カニーノのピアノによる1988〜89年の録音。
イタリアが生んだ二人の巨匠の共演、全部で6枚あります。
大昔に1枚ずつ揃えました(高かったよ)。
なお、モーツァルトが10歳までに作曲した初期ソナタ(16曲)は含まれていません。

残念ながら廃盤になって久しい・・・・・・と思っていたら、いつのまにかボックスセットとして再発されていました。
別の演奏家による初期ソナタも加えた8枚組で、2018年現在、マーケット・プレイスでけっこうお安く手に入るようです。
なんか悔しいけど嬉しいぞ、嬉しいけど悔しいぞ、くううう・・・。

で、どんな演奏かと言うと、とにかく元気でパワフルなんです。
イタリア人コンビらしく明朗快活、直射日光降り注ぐ地中海やキラキラ光る波頭を連想させ、紫外線対策が必要なレベル。

 ヴァイオリン・ソナタ K.372 第一楽章
 

オリジナル楽器とか、古楽的アプローチとか、そういうのとは別次元に位置する演奏です。
グランドピアノ華麗に鳴らしまくり、ヴァイオリンは伸びやかで豊かな響き。
細かいことは気にせず、太っ腹にぐいぐい押し切ってしまう爽快さ。
強烈な明るさのため、繊細な陰影やニュアンスが吹っ飛んじゃってる気はしないでもないですが、問答無用のサンシャイン・パワーは強力です。
演奏者も弾きながら楽しくてたまらないんじゃないかという気がします。

豪快で開放的、そしてちょっと能天気なモーツァルト、好きだなあこれ。
そうそう、精神性と深みのある演奏とか、快活さの中の一抹の哀しみみたいな情緒をお聴きになりたい方は、シェリングやグリュミオーを聴いたらいいんじゃないかと思うよ!(テキトー)

 ヴァイオリン・ソナタ K.376,377,372,402&404
 

(2018.05.28)


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