ツッカリ/チェロ・ソナタ集
(Mvsica Perdvta)




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HMV : Zuccari / Cello Sonatas

Tower@jp : Zuccari: Cello Sonatas



音楽史上には数多くの作曲家がいて、数えきれないほどの作品があります。
いわゆる「名曲」に限っても、気が遠くなるくらいたくさんあるわけで、
どれほど熱心な音楽ファンでも、すべてを聴くことはなかなか難しい、というかまず不可能。

ところが世の中にはおせっかいな人がいるもので、
埋もれた作品をわざわざ掘り起こしてきて、あまつさえ録音したりするのです。
椎名林檎でなくても「もう充分だった筈でしょ」と言いたくなります。

イタリアアッシジという町の文書館に、18世紀ごろと思われる手書きの楽譜が大量に保管されています。
2005年、その中からすぐれたチェロ・ソナタ集が発見されました。
作曲者の名前は記されていなかったのですが、調査・研究の結果、
フランチェスコ・マリア・ツッカリ神父なる人物の作品であることが明らかとなりました。

ツッカリは1694年に生まれ、聖職者兼オルガニストとしてイタリア各地の教会で働き、
1749年からアッシジの教会に勤務、1788年、当時としては驚異的な94歳という年齢で亡くなりました。
高名な音楽理論家・マルティーニ神父とは友人同士だったとか。
アッシジの文書館には、ツッカリの作品と思われる楽譜がまだ大量に保管されているそうです。

曲は、「緩-急-緩-急」の教会ソナタの形式で書かれ、
ヴィヴァルディのチェロ・ソナタによく似ています。
このCDには、発見された10曲のうち6曲を収録、ホンワカした優雅な曲ぞろい。
特筆すべきはそのメロディ・センスの良さで、ヴィヴァルディとほとんど遜色ありません。
イタリア・バロックのチェロ・ソナタ界で(←狭い)ヴィヴァルディとタメを張れる名曲なんじゃないかと思います。
ブリリアント・クラシックスなので安いですし、試しに聴いて損はない上質の耳ざわり。

 ツッカリ:チェロ・ソナタより
 

つっかり、じゃなかったすっかり気に入りました。

(2013.1.5.)

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