タネーエフ/カンタータ「聖イオアン・ダマスキン」 ・ ヴァイオリンと管弦楽のための協奏的組曲
(イリヤ・カーラー:ヴァイオリン トーマス・ザンデルリンク指揮 ロシア・フィルハーモニー)



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去る4月4日(土曜日)、次女の大学の入学式に、夫婦そろって泊りがけで行ってまいりました。
夜には長女も乱入駆けつけ、次女の門出を祝って家族で乾杯、たらふく食べました(←大食い一家)。

それにしても、次女までいなくなると寂しいですねえ。
先日も、

 「わたし、こないだまで "occupy" を "オカッピー" と発音するのかと思ってたわー」

と笑わせてくれた楽しく面白い娘です。
・・・しかしよく国立大に受かったもんだな。

これからはニョウボと二人の生活です。
・・・なんか怖いなあ。

さてニョウボは2〜3日次女のところに滞在していろいろ手伝うため、私だけが帰ってきました。
今日は仕事から戻ってもひとり、なのでCDを気兼ねせず大音量でかけられます。

 セルゲイ・イヴァノヴィチ・タネーエフ/カンタータ「聖イオアン・ダマスキン」 ・ 協奏的組曲

タネーエフ(1856〜1915)は、モスクワ音楽院でピアノをアントン・ルビンシュタインに、作曲をチャイコフスキーに学んだ俊英。
チャイコフスキー「ピアノ協奏曲第1番」のモスクワ初演ではピアノ独奏の大役をまかされました。
のちにモスクワ音楽院の院長となり、グラズノフスリャービンラフマニノフを育てました。
偉い人ですが、知名度は低いです・・・。
作風がチャイコフスキーに似ているのが災いしてるのでしょうか。
でもこの曲なんか、実にすばらしいです。

ヴァイオリンと管弦楽のための協奏的組曲 作品28 (1909)
演奏時間40分以上の堂々たるヴァイオリン協奏曲ですが、ソナタ形式の楽章が一つもないので、このタイトルとなっています。
「前奏曲」「ガヴォット」「おとぎ話」「主題と変奏」「タランテラ」の5曲からなります。

 どの曲も超美しいです!!

ソロ・ヴァイオリンを流麗に歌わせ、管弦楽を重厚に響かせ、しっかり盛り上がります。
手堅く入念につくられており、美しいメロディが随所で聴かれ、抒情性も軽妙さも充分、長さを感じさせません。
ただしスタイルはきわめてチャイコフスキー的・19世紀的で、未来志向の音楽ではありません。
そういうところが忘れ去られた理由なのかもしれませんが、聴かずに済ませるにはもったいない美しさ。
ロシア・ロマンティシズムが生んだヴァイオリン協奏曲の名品として、チャイコフスキー、グラズノフに次ぐ傑作ではないでしょうか。
御用とお急ぎでない方は、ぜひ一度聴いていただきたい名曲です。

 

カンタータ「聖イオアン・ダマスキン」作品1 (1884)
ピアノの師だったアントン・ルビンシュタインを追悼して書かれた曲。
タイトルはロシア正教の聖人の名で、ルビンシュタインをその聖人になぞらえたとのこと。
「作品1」ではありますが、手堅く書かれた重厚な曲で、思わず引き込まれます。
モーツァルトやバッハを思わせる古典的な響きも聴かれる、大変な力作です。

(2015.04.06.)

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